■マツダ…勢いつけて過去最多の16車種
01年度から実行してきた再建計画「ミレニアムプラン」で危機的状況から脱し、昨年11月に新たな中期計画「マツダモメンタム」を策定した。04年度から06年度までの3カ年計画だが、策定から最終年度までは実質2年半というやや変則的な計画となった。
06年度に連結ベースの出荷台数を04年度計画比で12万台増となる125万台とし、営業利益は1000億円以上を目指す。また、自己資本に占める純有利子負債の比率を151%(04年9月末)から100%以下に引き下げる。
井巻久一社長は「派手な数値目標はないものの、これまでの勢いをモメンタムとして本格的な成長につなげたい」という。期間中に過去最多の16の新モデルを投入する計画だが、収支がようやく均衡した米国での販売拡大が持続的な成長のカギとなろう。
■ヤマハ発動機…新社長の新計画は加速と向上
前期から決算期を12月に変更するとともに、1月1日付でトップ交代を行い、梶川隆社長体制がスタートした。18日には早速、07年12月期までの新3カ年中期経営計画「NEXT50−フェーズII」を発表、「これまでの改革の勢いを加速させ、次の50年に向けて成長性と収益性の更なる向上」(梶川社長)を狙う。
東南アジアを中心とした2輪車の大幅な増販を図り、04年12月期の暫定集計値に比較して連結売上高は36%多い1兆4500億円、経常利益は37%多い1200億円を目指す。今年7月に創立50周年を迎えることになっており、02年度から3カ年で取り組んできた前計画「NEXT50」の第2段階と位置づけている。
主力の2輪車は、最終年に世界で04年比44%増の455万台と高い伸びを目指す。アジアを中心とした能力増のため、3カ年の連結設備投資総額は2100億円と、前計画より約6割拡大させる。アジア依存が高いため、同様に投資を拡大させるホンダ、スズキといったライバルとの戦いをどう有利に導くか、海外経験の長い新社長の手腕が試される。
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