キャシュカイ 量産型はこうなる…日産デザインヨーロッパ 田井悟 副社長

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キャシュカイ 量産型はこうなる…日産デザインヨーロッパ 田井悟 副社長
キャシュカイ 量産型はこうなる…日産デザインヨーロッパ 田井悟 副社長 全 19 枚 拡大写真

●イギリスの良いところは?

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−−イギリスにデザインセンターがあることのメリットはなんですか?

「中村史郎常務(日産デザイン本部長)からは、『遠くにいて(日産本社からの)コントロールが効かないところが、いいところだ』と言われています。良い意味で『本社をびっくりさせて欲しい』と言われています」

−−ロンドンの良いところは?

「博物館や美術館が多くて、本物の絵や美術品をただで見られることだと思います。子供の頃から、本物の絵に接する機会があるというのは、物の考え方も変わるだろうと思います。イギリス政府はロタリー(宝くじ)の収益を美術館に投資しているのですが、これもすごいことだと思います。こういう投資に対してすぐに見返りがあるとは思いませんが、長期的な視点でみれば、イギリスの社会全体に対する大きなリターンがあると思います」

−−イギリスの自動車産業については、どう感じていますか?

「大衆車のメーカーはほぼ全滅ですが、限定生産の専門メーカーは素晴らしい技術力を維持しています。キャシュカイのコンセプト・モデルの製作は、イギリスのコンセプトグループという会社に頼んだのですが、これがなかなか素晴らしい出来映えでした。見えないところも手を抜かないので感心しました。イギリスの建設現場や屋内の電気工事などは、かなりいい加減で腹立つことも多いのですが、ことクルマの製造技術に関しては、かなりクオリティが高いと実感しました」

−−イギリスにたくさんある、スポーツカーの専門メーカーはどう思われますか?

「先日ロータスの工場を見学しました。もともとロータスのデザインは古くさいと感じていて、あまり好きではなかったのですが、試乗させてもらったら、これがなかなかいい。しかも今まで見たことの無いようなかたちの構造や部品が採用されていて、驚きました。こういう“独創性”は、すごいですね」

−−今後の展望をお聞かせください。

「個人的には、モーターショーにスポーツカーを見に行くような時代は、終わりつつあるのではないかと感じています。一般の人も、何かあっと驚くようなものを見たいという願望を持っているのではないかと。そういう期待に応えられるような、新しいコンセプトのクルマを提案していきたいと考えています」

●キャシュカイは欧州拠点でデザイン
●ロンドンのデザインセンターの位置づけ
●キャシュカイ量産型デザインはこうなる
●イギリスの良いところは?

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