今月2日、宮城県仙台市青葉区内で、歩行者専用のアーケードをトラックが暴走し、6人が死傷した事故について、宮城県警は10日、事故を起こしたトラックと同型車を事故現場に持ち込み、実際に走らせるという現場検証を実施した。
問題の事故が起きたのは2日の午前9時5分ごろ。仙台市青葉区中央付近の歩行者専用アーケードに4トントラックが侵入。歩行者を追い回すかのようにジグザグ走行を繰り返しながら、約550mに渡って40−50km/hで暴走した。
トラックはアーケードの出口付近で別のトラックに衝突して停止したが、運転していた男は運転席内に灯油のようなものを撒いてから放火した。直後に運転席から男は飛び降り、そのまま仙台駅前交番に出頭している。
10日に行われた現場検証は、2日の事件発生と同じく午前9時から開始。暴走したトラックと同型のいすゞ製4トン車を使い、実際にアーケード内を走行した。
この日の検証では、トラックの運転席から歩行者がどのように見えるのか、その存在をどのあたりで運転していた男が認知できていたのかなどを確かめるために実施されている。
また、この事件に関連し、道路管理者の仙台市や地元商店街はアーケードに車両侵入を防ぐための可動式柵を合計5カ所に設置することを決めている。商品の搬入に手間が掛かるなどの反対意見もあったが、買い物に訪れる客の安全を確保する必要から最終的には導入が決められたという。