クルマ帰宅を承知で酒を勧める…幇助で4人を送検

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兵庫県警は13日、今年5月に宝塚市内で発生した死亡ひき逃げ事故に関連し、事故の加害者となった22歳の男がクルマを運転して帰ることを認識しながら酒を飲ませたとして、この男が勤務していた会社の同僚4人を道路交通法違反容疑で書類送検した。

兵庫県警・宝塚署によると、ひき逃げ運転の容疑者がクルマで帰宅することを承知の上で酒を飲ませたとして、道交法違反(酒気帯び運転幇助)の容疑で書類送検されたのは、宝塚市や三田市内に在住する23歳から57歳までの男4人。

問題の事故は5月18日深夜に発生している。同日の午後10時45分ごろ、宝塚市中山五月台2丁目付近の市道で、近くに住む18歳の女性がクルマにはねられた。女性は頭などを強打しており、近くの病院に収容されたが、事故から2日後の5月20日に死亡した。

事故を起こしたクルマは現場から逃走したが、警察では宝塚市内に住む22歳の男を業務上過失致死や道交法違反(ひき逃げ、酒気帯び)容疑で逮捕している。

調べに対し、この男は事故当時に酒を酔っていたことを認めた上、「事故直前まで会社の同僚ら4人と酒を飲み、このうち2人をクルマで送っていった帰りに事故を起こした」などと供述した。

この4人は男がクルマを運転して帰宅することを認識しつつ、男に酒を飲ませたり、酒を飲むことを容認していた。また、男が「送っていった」と供述する宝塚市内在住の2人は、酒を飲み始める前から「帰りは頼む」と、帰宅時に家まで送るよう暗に指示していたこともわかった。

このことから、警察では「同僚4人は加害者の男がクルマで帰宅することを知りつつ、酒を飲ませた」と最終的に判断。これが事故の一因となったことは否めないとして、4人を道交法違反で書類送検することを決めた。

これまでの任意捜査で4人はいずれも容疑を認めているという。

《石田真一》

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