レクサス最大のバリュー、『オーナーズデスク』の神髄を小島DMS副社長に訊く

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レクサス最大のバリュー、『オーナーズデスク』の神髄を小島DMS副社長に訊く
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■“オペレーター”とは呼ばない

「細かな部分ですけれど、我々はオペレーターという言葉をまず使いません。会話を楽しめるという意味も込めて、『コミュニケーター』と呼んでいます。人材育成では、一流のホテルでの宿泊研修など、レクサスに乗る方々と同じ“一流の世界”を経験し、一流のサービスとは何かを掴んでもらっています。さらにクルマにも精通していなければなりませんから、富士スピードウェイ内にあるレクサスの研修所でレクサス販売店スタッフと同じ研修課程を受けさせています。同スピードウェイのコースで実車体験もしています。コミュニケーターはお客様と直接お話させていただきますから、自分の回答に自信がないとそれが声に現れてしまいます。知識と経験の裏付けが重要です」(小島氏)

人の考えや雰囲気は声に現れる。それを重視した結果のユニークな小道具も用意された。

「これは私が強く要求したのですけれど、コミュニケーターの各席には手鏡が用意されています。自分の顔がいつも笑っているか、それを確認するものです。顔がほほえんでいませんと、それが声に現れてしまいます。だから、コミュニケーターにはいつも笑っていてほしいのです。

我々が目指すのはファーストフード店のようなマニュアル化されたサービスではなく、『マニュアルのないサービス』です。日本式のサービスをテレマティクスの世界で実現したいのです」(小島氏)

ITが社会の隅々にまで広がった結果、顧客はモノやサービスを買う上で、必ずしも人と対面する必要がなくなってきている。その結果として、例えば様々なITサービスでコールセンターの重要性が増している。しかし、その実態は、多くの事業者が「コールセンターを重視する」と言いながら、社外にアウトソーシングしたり、高度なCTIを導入するなどして、コールセンターの設置・運用コストの削減にばかり目が向いてしまっている。

一方で、レクサス オーナーズデスクの取り組みは、まったく逆である。良質な人材を社員として採用し、しっかりとコストをかけて教育する。とかくITの技術的側面が注目されがちなテレマティクスの中で、人材の力に負うところが大きいオーナーズデスクが、今後レクサスブランドをどのように高めていくのか。その戦略と結果に注目である。

■初代社長は豊田章男現トヨタ副社長
■「おもてなし」を実現するテレマティクス
■“オペレーター”とは呼ばない

開講迫る!
G-Link/G-BOOK ALPHAの戦略
−レクサスに標準搭載されたテレマティクスの全貌−

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《神尾寿》

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