レクサスの超流通がクルマを変える!? 音楽から地図配信へ

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レクサスの超流通がクルマを変える!? 音楽から地図配信へ
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レクサスG-LinkはIT業界の視点でも斬新な技術やビジネスモデルが多く導入されている。その筆頭がデジタル著作権の配信・流通技術だ。

デジタル著作権管理(DRM)というと、KDDI auの「着うたフル」やアップルコンピューターの「iTunes Music Store」など携帯電話やPC向け音楽配信によって脚光を浴びている分野。今後の映像配信時代を睨んでも、技術的・ビジネス的に重要だ。しかし、その先見性において、トヨタのそれは一歩抜きんでている。なぜなら2002年の時点からG-BOOKでは、「超流通」と呼ばれる斬新なデジタル著作権管理技術を導入していたのだ。


■ライセンスコストがいくらかかるか

トヨタ自動車e-TOYOTA部システム開発室長の藤原靖久氏は、G-BOOKのデジタル著作権管理技術やシステム側設備の構築・運用を一貫して担当してきたキーマンだ。日本では数少ない「商用化された超流通システム」を手がけた人物でもある。

ここで業界動向に詳しい読者は首をかしげるかもしれない。超流通システムはG-Linkのベースとなっている2005年のG-BOOK ALPHAの目玉だったのではないか、と。

確かに運用される規模や、サービスとして大きくフォーカスされた点では、超流通システムはG-BOOK ALPHAの「G-SOUND」が有名だ。しかし、そのコンセプトの嚆矢は2002年の初代G-BOOKが搭載されたWiLL サイファに存在する。

「WiLLサイファではSDメモリーに音楽や地図をいれるコンセプトを実現しました。これはいずれ、(地図や音楽など)デジタルコンテンツはメモリーデバイスに入り、インターネット経由で配信や書き換えが行われるだろう、という考えを先取りしたのです。この時、重要だと感じたのが著作権管理技術です。例えば当時からデジタル音楽には著作権保護技術が存在しましたが、複数の方式が乱立しており、しかも対応できる分野が限られていた。(デジタルコンテンツ全般が著作権保護を必要とする配信になった時に)ライセンスコストがいくらかかるんだ、という課題がつきつけられたのです」(藤原氏)

■ライセンスコストがいくらかかるか
■配信経路は自由
■将来は「運転プログラム」も視野に
■リア席向けの映画配信も数百円

開講迫る!
G-Link/G-BOOK ALPHAの戦略
−レクサスに標準搭載されたテレマティクスの全貌−

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《神尾寿》

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