25日未明、秋田県にかほ市内の国道7号線で、単独事故によって破損していた電柱から垂れ下がる電線にトラックが接触。電柱が吊られて持ち上がり、周囲にいた人たちに向かって落下する事故が起きた。この事故で3人が死傷している。
秋田県警・にかほ署によると、事故が起きたのは25日の午前1時ごろ。これに先立つ同日の午前0時35分ごろ、にかほ市象潟町後田付近にある国道7号線の交差点で、19歳の男性が運転する乗用車が信号変わりで発進しようとしたところ、後輪がスリップ。道路右側に立っていた電柱に衝突した。運転していた男性が顔面打撲などで負傷し、近くの病院に収容されている。
クルマが衝突した電柱は根元から折れ、クルマに倒れこむような状態となっていたが、午前1時ごろに現場を通りかかった大型トラックがこの電柱から垂れ下がっていた電線を引っ掛けた。トラックはこれに気がつかずにそのまま通過しようとしたため、電柱が吊られて持ち上がり、周囲で自主的に交通整理を行っていたクルマの同乗者や近隣の住民を直撃するように落下した。この事故で25歳の男性が電柱の下敷きになり、頭を強打して死亡。21歳の男性が意識不明の重体。29歳の男性が軽傷を負っている。
事故当時、通報を受けた警察が現場に到着していたが、被害状況の確認を優先していたために交通整理の実施が遅れたとみられる。交通整理を最初に行い、トラックの通過を抑止していれば事故の発生は未然に防げたとの指摘もあり、警察では事故に至る詳しい経緯を調べている。