【スバル モータースポーツ05-06】訃報と未来の才能と

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2005年はスバルのラリー活動にとって訃報がふたつ、相次いだシーズンだった。3月、STIの初代社長である久世隆一郎氏がラリーメキシコ開催週に逝去。このラリーがデビュー戦だった『インプレッサ』WRC2005が優勝を飾ったことは、その後の同車の苦戦とあわせて考えると、天国からの力強い応援があってのものだったとも思えてくる。

なおペター・ソルベルグ自身は、勝ったとはいえ、マシンの不調を当初から感じていた。しかしデビュー戦で優勝してしまったことで、チーム側(英国実戦部隊)がその危機感をすぐには共有できなかったようだ。これが予期せぬ苦戦の遠因であった。

もうひとつの訃報は、つい最近のこと。01年にスバルで世界チャンピオンを獲得したリチャード・バーンズの死である。03年の最終戦直前、この年もチャンピオンの可能性を残す立場(当時はプジョー)にありながら病に倒れ、約2年におよぶ闘病の末、天に召された“二代目Mr.インプレッサ”。

コリン・マクレー−バーンズ−ペター・ソルベルグと続く“Mr.インプレッサ”の系譜。それはクリス・アトキンソンへと受け継がれていくのだろう。

「久世の時代からの伝統といいますか、スバルは2台目のドライバーには将来のチャンピオン候補を起用して、育ててきました」(東稔也マニュファクチャラー代表)。東代表は04年のナンバー2であったミッコ・ヒルボネンには「完走しろ、勉強しろ、と言い過ぎたかもしれない」と反省、「今年はクリスに、『いけ!』『スピードだ!』と言うようにしたことが良かったと思う」と語る。

一方、ヒルボネンも05年は別のマシンで地道な復活を果たし、06年の他社レギュラー復帰も決めた。「『04年に言われたことが役に立った』と、ミッコに感謝されたのは嬉しかった」とも語る、東代表だった。

《遠藤俊幸》

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