【D視点】F1優勝ホンダ、新型 ストリーム をデザインする

自動車 ニューモデル 新型車
【D視点】F1優勝ホンダ、新型 ストリーム をデザインする
【D視点】F1優勝ホンダ、新型 ストリーム をデザインする 全 21 枚 拡大写真
【D視点】ホンダ ストリーム 前編

1
 今が正念場の自動車メーカー

日本の自動車業界では、かつて一部のメーカーが経営破綻し、外国資本を受け入れることで生き残った。その後、こうした企業は厳しい改革を断行し、競争力のある商品を生み出そうと必死に努力した。そして、ようやくその成果が盛り込まれた機種が出揃いつつある……、というのが現状である。

健全経営で過去最高益を更新するエリート組にしても、鳴り物入りで改革に取り組むライバル社のカリスマ経営者や、予想されるその“攻め”の商品開発に対抗すべく、やはりかつて無いほどの気合とともに、それなりの社内改革も行い、進化させた車を開発、市場導入しつつある。

ヨーロッパに目を転じると、老舗メーカーもエモーショナル・デザインの成功で業績を伸ばし、高級車ブランドは、日本が立ち遅れている低燃費クリーン・ディーゼルエンジンで攻めに転じている。

ということで、技術面で決定的な新アイテムが見当たらないこともあり、激化する競争の矛先は商品の総合的な質の向上に向けられ、車の実用性が一段と進化する時期が到来している。

自動車産業120年の歴史において一見地味ではあるが、今はまれに見る重要な変革期であり、各メーカーの一挙一動から目が離せないのだ。

前置きが長くなったが、こうした背景をふまえて新型ホンダ『ストリーム』を分析すると、エリート組のホンダにとって看板であるミニバンは、再建組にとっても再生の目玉商品であるということ。いまやホンダは、彼らの新車攻勢を受け、守る側に立っている。
D視点:デザインの視点
筆者:荒川健(あらかわ・けん)---1949年生まれ、多摩美大卒。三菱自動車で『MT90X』、マツダでユーノス『プレッソ』や同『500』のチーフデザイナーを歴任。1995年独立し、デザインフォースアソシエイションを主宰。大手自動車メーカーのモーターショー出品コンセプトカー、韓国、中国メーカーの量産車デザインを手掛ける。現在パソコンテレビGyaOの『久米宏のCAR TOUCH!!』にデザインの指南役として出演中。

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 続きを読む

《荒川健》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. トヨタ『ライズ』がカラフルに変身!? フルーツがテーマ『ハバナ フルーティーポップ』、キャルズモーターが発売
  2. 「じゃじゃ馬っぽくていい」ホンダ『ヴェゼル RS』先行公開に早くも反響! デザインと性能に注目
  3. 新型取締機「JMA-520/401」に対応、セルスターがコンパクトな一体型レーダー探知機を発売
  4. ネオレトロ感漂う新型ホイール「+81Wheel」、阿部商会「ラ・ストラーダ」ブランドから発売
  5. アウディが新型コンパクトカーを開発中!? エントリーレベルの『A1』と『Q2』後継モデルはBEVに
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る