富士重工業は、「スバル・デザインコンセプトととして『機能美』があります。その上で『ステラ』では堂々とした存在感、心地良く、プライドを持てるデザインを目指しました」と、スバル商品企画部デザイン部主査の石井守さんがプレゼンテーション。
25日、東京ビックサイトで開かれた「GDP2006」Design Communicationステージプレゼンテーション、自動車部門公開プレゼンテーション審査で、「ニッポン・オリジナル-Kカー&高級車のデザイン力」と題し、プレゼンテーションが行われた。
「エクステリアのデザインテーマは『Cute&Cool』です。2つの嗜好が異なるお客様グループに、2つの異なるデザインで訴求しました」
「『Cute』はフェミニン嗜好で、シンプル・モダンなものを好むユーザーをターゲットとしました。デザインランゲージとしては、フロントからサイドへ連続するキャラクターライン、ホイールオリエンテッドデザインの踏襲、ボディの塊感・バンパーとボディの一体感を表現。宝石・アクセサリーを意識したメッキグリルやヘッドランプ。アルミに引けをとらないホイールキャップデザインを採用し、バンパーとリアハッチの一体感と豊かな表情を目指しました」
「『Cool』は中性的嗜好。派手・光物・男性ものを好むユーザーをターゲットにしました。専用部品採用でよりスポーティー、ワイド&ローを表現。押し出し感と上質感のメッキグリル、洗練性を高めた4灯式ヘッドランプ、存在感・ワイド感のある大型フォグランプを採用しました」
「また1000人ユーザークリニックによる検証をしました。ママに使いやすい、広くてわがままが言える心地良い空間のインテリアは、このクリニックによって生まれました」
審査員のモータージャーナリストの舘内端さんから「『Cute&Cool』と2つのデザインコンセプトを分け、2種類のステラを用意しているが、2つとも『大きく広く堂々と』と、あまり差がないのでは? これは70年代風の古いデザイン手法では?」と意見が出た。これに対して石井さんは「従来スバルは『プロダクトアウト』でものづくりをしてきましたが、今後は今回のクリニックのように『マーケットイン』の考え方を製品に反映していきたいと思います」と答えた。