エアバス A380、空飛ぶクルーズ船…デザインの可能性を拡大する

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エアバス A380、空飛ぶクルーズ船…デザインの可能性を拡大する
エアバス A380、空飛ぶクルーズ船…デザインの可能性を拡大する 全 20 枚 拡大写真
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 機内の階段で思わぬ出会いが…

搭乗は「L1ドア」と呼ばれる、機体左側前から1番目のドアから。入ってすぐ右手にはホテルのレセプションを模した「コンシェルジュデスク」が備わる。フロアには木目調。これら既存機種では見かけなかった装備に、ツーリズムデザインのコンセプトが採用されたと理解したい。

驚いたのが、2階席への入り口となる階段の広さ。上り下りで気を使わずにすれ違いができる充分な幅だ。以前取材したクルーズ客船の階段を思い出した。階段途中での思わぬ出会いがありそうな、とても旅客機内とは思えない雰囲気だ。

座席をはじめとする機内デザインは、テスト機材なので、エアバスで設定したデザインやレイアウトを採用している。実用機ではそれぞれのエアラインでの仕様が施される。

1階から見ていくと、階段の後部には12席のファーストクラス。窓側は隣同士のシートが前後オフセットして(ずれて)配置され、中央部分はともにそろって前向きのレイアウトになっている。クラス専用のバーカウンターが用意されるのも、スペースに余裕があるA380ならでは。気分転換の立ち飲みや会話もできる、“もてなし”の設備が揃う。

ファーストクラスの後ろは、307席からなるエコノミークラス。3+4+3の、横10席のレイアウトが実現。それでいて座席と通路幅に余裕があるのもA380ならではだ。

2階には64席のビジネスクラスと136席のエコノミークラス。シートの配列はビジネスが2+2+2、エコノミーが2+4+2となり、窓際は1階のエコノミーよりもゆったり座れる。前部にはビジネス用のソファラウンジが整い、長時間のフライトを飽きさせない工夫が施されている。最後部にはらせん階段があり、乗降時のみならずフロア間の行き来きにも利用度の高い装備だ。

トイレも当然ながら500人に対応している。ユニバーサルデザインを導入、身障者にも配慮した広いトイレや、外の景色が見られる窓付きトイレも実現した。

さらに興味深かったのが、エコノミークラスの一角に用意されたセルフサービスコーナーだ。食事以外の軽食やドリンクが欲しい際に、乗客自ら好みのメニューをチョイスできる。500人以上のキャパシティに対するサービス低下を防ぎつつ、乗客の自由度を増しているのも、クルーズ客船のブッフェに似ている。

同時に興味を引いたのが照明。日中だったため効果は確認できなかったが、階段はじめ座席周りなども含めてLEDを積極採用。色合いにも配慮するなど、クルーズ客船やホテルの雰囲気に近づいた。

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《浜田拓郎》

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