大矢アキオ『喰いすぎ注意』…メルセデスが広めたイタリア料理

自動車 社会 社会
大矢アキオ『喰いすぎ注意』…メルセデスが広めたイタリア料理
大矢アキオ『喰いすぎ注意』…メルセデスが広めたイタリア料理 全 8 枚 拡大写真
2
ラヴィオリの化け物…

かくして我が家から860km、オーストリア経由1泊2日で、南ドイツ・シュヴァーベン地方のテュービンゲンに辿り着いた。閑静な学園都市である。清潔でもある。犬のフンを誤って踏んでしまうことは考えられない。

メルセデスベンツの本拠地であるシュットゥットガルトと同じ州である。実際、街のバス公団は優先的にメルセデスを導入しているらしく、ドイツ商用車界のもう一方の雄であるVW系マン(MAN)製バスは、ついぞ街中で見なかった。

【画像全8枚】

その路線バス、列車のごとく時刻表どおりにやって来る。雨が降る日も遅れない。車内もきれいである。イタリアに住んでいると、こんな些細なことでも感激してしまう。

ところが、「やっぱり」というべき事態が待っていた。料理である。ホームステイ先の主は、シュヴァーベンの代表的料理であるマウルタッシェンを毎日のようにテーブルに供した。ほうれん草や肉を、パスタ生地でくるんだものである。この地方ではスーパーマーケットの冷凍食品売り場で、おびただしい種類のマウルタッシェンが販売されているのだ。

一般的にドイツ人の夕食は軽い。したがって、それなりのもてなし、とも受け取れなくもない。それに今やイタリアと同様、パスタから手作りする家なんて幻想に過ぎないことも知っている。

だが、言うなればラヴィオリの巨大なお化けである。その歴史には諸説あるが、イタリアから伝えられたという説を信じると、ますます食べる意義が感じられなくなってきた。

そういって自分で何か料理しようとしても、きれい好きの主は台所を使わせてくれない。これはいかん、ということで、週のうち数日の夕食をキャンセルし、地元テュービンゲンやシュトゥットガルトで外食を試みることにした。

  1. «
  2. 1
  3. 2
  4. 3
  5. 4
  6. 続きを読む

《大矢アキオ Akio Lorenzo OYA》

【注目の記事】[PR]

レスポンス公式TikTok

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 雪道での長時間立ち往生に備えた防災寝袋、 冬の車中泊にも…ベアーズロックが開発
  2. 万能のメルセデスベンツ『ウニモグ』、史上最も豪華なコンセプトカー登場…『Gクラス』の上を行く
  3. ダムド、レトロな新作カスタムカー4台を展示へ!『ジムニーノマド』向け新作パーツの先行予約も…東京オートサロン2026
  4. 分割式で取り付け簡単、MAXWINの金属製スノーチェーン「K-TIR08」発売
  5. 新型ホンダ『CR-V』発表に「おかえり!」「カッコいい」など反響、最注目の価格は…
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る