本田財団、フランスのムレ博士に本田賞を贈呈

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本田財団、フランスのムレ博士に本田賞を贈呈
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本田財団は、2007年の本田賞をフランスのフィリップ・ムレ博士に授与することを決定した。ムレ博士は28人目の本田賞受賞者となる。

腹部や胸腔内の腫瘍などの摘出手術は、開腹によるものが当然だったが、リヨンで開業していた外科医のムレ博士は、1987年にCCDカメラを用いた世界初の実用的な手技による腹腔鏡下胆嚢摘出術を行い、現代の内視鏡外科手術の急速な普及と技術革新への端緒を開いた。

腹腔鏡下の胆嚢摘出手術自体はミューヘ博士の先例もあったものの、ムレ博士は婦人科におけるセム博士の技法に独自の工夫を加え、より困難な外科手術に応用した。この成功はデュボワ博士、ペリサ博士らと共に広められ、現在の外科手術の概念を全く変えることとなった。

この手術方法は患者の体への負担をできるだけ軽減させることを追及するために開発した。これにより切開を最小限に止めることで、痛みや消耗が少なく回復に要する日数も大幅に短縮される。

加えて入院に要する費用や医療リソースの削減、患者の社会復帰の早さなど、社会経済的メリットも得られるため、世界で急速に普及が進んだ。また、その後のエレクトロニクスと手術技法の進化により、胃がんや肺がんなど応用範囲が大きく広がり、さらには術者の微妙な操作を助ける最先端ロボット手術の発展にもつながった。

ムレ博士の偉大な功績は、人や社会との調和を第一に考えるエコテクノロジーの最良の実例の1つであり、本田賞にふさわしいとしている。

第28回本田賞授与式は、2007年11月19日に東京の帝国ホテルで開催され、副賞として1000万円が贈呈される。

《レスポンス編集部》

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