ダイハツがフランクフルトショーに出展した『HSC』は、『ミラ』ベースに空力と軽量化で高燃費を実現したコンセプトモデルだ。
積極的にエアロダイナミックな形状を取り入れたボディフォルムにより、これまで軽自動車サイズではコンマ3を切ることが困難だったCD値を、現行ミラ(CD値は0.34)と同じ広さの4人乗りパッケージングで0.28にまで低減させることに成功。空力アップに伴うエンジン熱の処理という難問題も、フロントホイールディスクを通じて排出することで解消した。
ミラよりも軽い740kgのボディと優れた空力特性で、100kmを4.1リットルのガソリンで走行する燃費の効率化にも成功。これは国内の数値に直すと、33.1km/リットルという高燃費だ。エンジンは3気筒660ccのDOHC12バルブに、CVTの組み合わせで、アイドルストップ機能も搭載する。
発表会場でHSCについて説明した商品企画本部の永田潤執行役員は、「市販モデルの予定はないがHSCで得たデータを、次のモデルに活かしてゆきたい」とコメント。HSCは、来月開催の東京モーターショーにも出展される。