【最新カーナビ徹底ガイド2007夏】ガーミン nuvi360「アウトドアGPSからPNDへ」…開発者

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【最新カーナビ徹底ガイド2007夏】ガーミン nuvi360「アウトドアGPSからPNDへ」…開発者
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いいよねっと 高橋氏

◆超特急で開発したnuvi360

---:まず、日本版nuvi360登場に至るまでの経緯をお教えください。

高橋:ガーミン(GARMIN)はアウトドア用のハンディGPSメーカーでしたが、カーナビゲーション用の端末をまず北米で発売しました。それがヒットしたため、カーナビゲーション用の端末の開発にもリソースを割き、次第にバリエーションを増やしてきました。北米で人気が出始め、それがヨーロッパに及んだというカタチでしたね。

弊社はハンディGPS専業時代から、輸入元としてガーミンと関わっていましたが、昨年(06年)の夏くらいに、アメリカのガーミン本社から「nuviを日本でも売れないか」と打診があったのです。いろいろスペックや機能を検討した結果、「nuvi360なら日本のユーザーにも受け入れられるだろう」と判断して、ただちに開発が始まりました。

---:発売は同年の12月でしたよね。日本版の開発はまさに超特急だったのですね。

高橋:背景には、ガーミン社は日本市場を好意的に見ていたことがあると思います。実際、日本において実用になるアウトドアハンディGPSはこれまでガーミンだけでしたので、一定の支持は得ていると考えていました。また、開発もまったくゼロからのスタートではありませんでした。基本となるハードウエアはすでにありましたし、マップソース(地図データ)はハンディGPSと同じものを使っています。もちろん地図が同じといっても、nuviとハンディGPSとでは見せ方を大きく変えています。

---:日本での実績があるからこそ早期発売を実現できたというわけですね。日本版の地図はゼンリンのものを使われていますが。

高橋:ええ。ゼンリンさんの地図はハンディGPSの実績としてすでにありましたし、日本版nuviの開発をしていた頃はちょうど地図の更新時期でもあったので、最新のポイント情報を入れることができました。

---:nuviとハンディGPSとはどのような区別をして販売しているのでしょう。

高橋:そもそも想定するユーザーがまったく異なっています。ガーミンのハンディGPSは軌跡の取得や、さまざまなルートを設定出来たりといったような多機能を売りにしています。また、スカイダイビング、登山、あらゆるアウトドアに対応できるように筐体も防水・防塵仕様となっています。それに対して、nuviは車載用途が基本ですから、アウトドア用ほどに頑丈にする必要はありません。その分、画面を大きくし、インターフェイスを最適化してカーナビゲーション用途に特化させました。たくさんの機能を盛り込むのではなくて、必要な機能だけに絞った割り切りの良さがこのnuviにはあると思います。

---:日本のユーザーはカーナビにも多機能を求める傾向がありますが、どれだけの機能と性能ならば日本でも受けるか、というのは議論されたのではないですか。

高橋:日本仕様へのカスタマイズはやはりコストに跳ね返ってきますから、海外仕様のnuvi360のハードウエアをベースに、ナビゲーションの仕様を日本に合わせるといったようなソフト面での改良が主でした。06年の夏というと、PNDタイプのものがいくつか出始めた時期でして、まだ2GBのメモリを搭載したものはありませんでしたから、とにかく急いで販売したい、というのがありましたね。開発スタッフにはがんばってもらって、なんとか年内の開発にこぎ着けることができたわけです。

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