東名高速での盗難トレーラー暴走事件で実刑判決

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今年2月、静岡県藤枝市内の東名高速道路上り線で、積荷の鋼材とともに転売する目的で盗み出した大型トレーラーを暴走させ、5人に重軽傷を負わせたとして、窃盗や業務上過失傷害の罪に問われた46歳の男に対する判決公判が14日、静岡地裁で開かれた。裁判所は懲役4年6か月の実刑を命じている。

問題の事件は今年2月8日未明に発生した。静岡県牧之原市内の東名高速上り線をパトロールしていた高速隊員が不審な大型トレーラーを発見。停止を命じたが、トレーラーはパトカーに体当たりして逃走した

トレーラーは約5分後、藤枝市弥左衛門付近で強引な割り込みを行って大型トラック2台と中央分離帯に衝突。これが原因で積荷の鋼材2本を下り線側に落下させ、避けきれなかった下り線の車両7台がこの鋼材に衝突する二次被害も発生。トレーラーに乗車していた共犯の容疑者を含め、5人が重軽傷を負った。

トレーラーを運転していた男(被告)は一時逃走していたが、その後に逮捕。同乗していた容疑者の証言からこの男が主犯格であることが判明。警察ではこの男を窃盗や業務上過失傷害容疑で逮捕。検察も同罪で起訴していた。

14日に行われた判決公判で、静岡地裁の引馬満里子裁判官は「被告は盗んだ車両や積荷を暴力団員らが売りさばくという組織的犯行を行った」と認定した。その上で裁判官は「警察の追跡をかわすため、極めて無謀な運転をして多数の車を巻き込んだ結果は重大であり、刑事責任も重い」として、被告に対して懲役4年6か月の実刑判決を言い渡した。

《石田真一》

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