【D視点】産地不詳でもおいしそう…新型スバル インプレッサ

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【D視点】産地不詳でもおいしそう…新型スバル インプレッサ
【D視点】産地不詳でもおいしそう…新型スバル インプレッサ 全 12 枚 拡大写真
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魅力的なブランドアイデンティティがあるのに

リアスリークォーターは人気のドイツ車、サイドビューはイタリア車、フロントビューは日本車のような、見慣れないクルマが走っていたら、新型インプレッサである可能性が高い。

フロントマスクに六連星マークを確認できても、これまでのデザインの痕跡すら残していないクルマを、新型インプレッサとは認め難い。「ブランド・アイデンティティ」のないクルマは産地不詳の食材と同じで、信用できない。

スバルは車種数が少なく、ブランドが確立された数少ないメーカーだ。アイデンティティ変更は、軽乗用車の起死回生の切り札とした『ステラ』以降、「川下発想」といわれる商品開発法を採用したのが要因と受け取れる。

商品開発の川下であるユーザーの趣向を実際に聞いて、商品企画に生かす手法だ。この手法の長所は大失敗がないことであり、欠点は、「将来流行るもの」を予測せずに、「今流行っているもの」をベストとしてしまう傾向があることだ。

新型インプレッサの、流行のデザインをコラージュしたようなデザインも、このような「川下発想」の結果として見れば納得できる。しかし魅力的なブランド・アイデンティティは、一貫した個性化の努力から生まれるものであり、今後に期待する。

D視点:デザインの視点
筆者:松井孝晏(まつい・たかやす)---デザインジャーナリスト。元日産自動車。「ケンメリ」、「ジャパン」など『スカイライン』のデザインや、社会現象となった『Be-1』のプロデュースを担当した。

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《松井孝晏》

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