目撃証言は信用に値する…被告に逆転有罪の判決

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2005年3月、茨城県石下町(現在の常総市)の国道294号で、信号無視を原因とする衝突事故を起こし、2人を死傷させたとして業務上過失致死傷罪に問われた30歳の男に対する控訴審判決公判が14日、東京高裁で開かれた。裁判所は一審の無罪判決を破棄。被告に対して禁固2年2か月の実刑を命じている。

問題の事故は2005年3月29日の午前2時30分ごろ発生した。石下町本石下(常総市本石下)付近の国道294号で、交差点を進行中の大型ダンプトラックと軽乗用車が出会い頭に衝突した。軽乗用車は大破し、2人が死傷している。

事故後の事情聴取では双方とも「自分が青信号だった」と主張したが、ダンプトラック側の対向車線で信号待ちをしていたトラック運転手が「自分の側は赤信号だった」と証言。このことからダンプトラック側が信号無視で進行したと判断され、運転していた男が業務上過失致死傷罪で起訴されていた。

しかし、一審の水戸地裁下妻支部は、この目撃者が公判中に「事故時には信号を気にしておらず、実況見分の際に自分が停止していたことを思い出した」などと証言していたことを重視。見分も事故から8日後だったために「証言の信用性には疑問が残る」として、被告を無罪とした。検察側はこれを不服として控訴した。

14日に開かれた控訴審判決公判で、東京高裁の高橋省吾裁判長は「目撃証言は信用に値する」と判断して、一審判決を破棄。被告に対して禁固2年2か月の実刑を命じる逆転有罪となる判決を言い渡している。

《石田真一》

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