【カーナビガイド'08夏】クラリオン クラスヴィアNX808「ナビに取り入れる新しい技術を常に探している」 …開発者

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【カーナビガイド'08夏】クラリオン クラスヴィアNX808「ナビに取り入れる新しい技術を常に探している」 …開発者
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スムーナビのSDDは先駆けて採用したかった

----:MAXシリーズの上位機種がリニューアルしたクラスヴィアに加えて、新たにSDD(シリコンディスクドライブ)を採用してUIを新規に起こしたスムーナビも相当力が入っている印象です。

安藤:そうですね。SDDはHDDのような回転メディアが取って代わられることになる未来のストレージです。ならば先取りしようじゃないか、ということで取り組みました。ただ、現状ではSDDの容量はHDDに及びませんから、CDのリッピングなどで利用可能なディスクの空きスペースは限りがあります。

----:次世代の記憶媒体であるSDDを世に問いながら、シンプルナビとしての価格面での訴求を両立する難しさはありませんでしたか。

安藤:市場の要求で、安いナビがほしいというニーズは高まっています。“いかに価格を抑えるか”は開発側にとって常にクリアしなければならない命題です。メモリは安いと思われますが、実はそうでないのですよ。しかし、コストを抑えつつも次世代のメディアを使っているという先進性をアピールしたかったのです。

----:ITの世界ではしばしば、小さくなること、速くなること、そして安くなることが進化の結果として同時に起きます。

安藤:まさにスムーナビでは進化によって安くなることと速くなることを同時に実現しました。

◆PNDとは自車位置精度で差を付ける

----:スムーナビはクラスヴィアとワンセグ付のPND 『P7DT』とは価格で見るとおおよそ中間ですね。10万円台半ばでビルトインのAVN。標準的な容量のPNDの4倍の8GB。これは売れないはずはない、という印象です。開発に際して気を遣った部分は?

安藤:インターフェイスですね。クラスヴィアと狙う層が違っていて、より幅広いユーザーを想定しています。誰にも使いやすいように、インターフェイスを切り替えられるスキンチェンジ機能を持っています。従来モデルとはHMIをがらっと変えました。

----:10万円代の価格帯に落ち着いた理由は。

安藤:6万円前後のPNDを買おうと思っているけど、あと数万出せばビルトインのAVNが買えるなあ、という消費者意欲をくすぐるのが狙いです。20万円まで行くとさすがにPNDへ流れてしまいますから、10万円に近い価格設定で商品化しています。

----:PNDとの差別点はどこにありますか。

安藤:まずひとつは自車位置精度です。精度に関して言えば、スムーナビはクラスヴィアと同等です。また、AV機能もPNDに比べれば盛りだくさんです。オーディオとナビを一体にするといろいろと便利だよね、というAVNが登場した時の原点に立ち返ったカタチですね。例えば案内中にオーディオの音量を下げる、 とか。細かい部分ですが、そういうリッチなユーザー体験を一度してしまうと、PNDにはいけません。

----:iPod接続もDVD-VR再生もワンセグ放送もカバーする、現代基準のシンプルナビですね。

安藤:安いモデルでもナビ性能は落としたくない。車内で楽しむAVも妥協しない。スペックを追い求めるのではなく、無駄なものを排除して、価格と使いやすさ を追求したカーナビの原点に立ち返るモデルです。コンセプトがみえない商品はお客さんにアピールできないと考えて追求いたしました。

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《北島友和》

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