ダイハツの新型軽トールワゴン『ムーヴ・コンテ』(25日発表)は、同じくトールワゴンの『ムーヴ』をベースに開発された派生モデルだが、単なる内外装のデザイン違いのモデルではない。
2490mmという軽自動車最大級のロングホイールベースを生かした大きな室内空間を持つという点はムーヴと同様だが、ムーヴ・コンテのほうはスペースのリソースがフロントシートに重点的に配分されている。前後席のカップルディスタンス(前後乗員のヒップポイントの距離)は955mmで、同1100mmのムーヴよりは後席の膝元スペースが縮小されている。一方、荷室の奥行きは465mmと、ムーヴより215mmも広くなっている。スペース性の高さを維持しながらも、ムーヴ・コンテは前席優先なのだ。
快適性の向上に力が入れられているのも見逃せない。フロアやサスペンションなどの基本部分の構造はムーヴとほぼ同じだが、ショックアブゾーバーやスプリング、ブッシュ類などのセッティングが全面的に見直されており、当たりの柔らかい快適な乗り心地の確保、ロードノイズや振動の削減を図ったという。