三菱自動車が『ギャランフォルティス』にホットなモデル「ラリーアート」追加した。トランスミッションには『ランサーエボリューションX』にも搭載されているツインクラッチSSTが採用されている。
これはフォルクスワーゲンのDSGなどど同じ機構を持ったもので、ふたつのクラッチがそれぞれ奇数側と偶数側のギヤを受け持ち、それを交互に切り替えることでスピーディかつダイレクト感のあるシフトチェンジを可能としている。
ギャランフォルティスラリーアートのエンジン開発を担当した三菱自動車エンジン実験部の三原法行さんは「ギャランフォルティスラリーアートのツインクラッチSSTはランエボXに使われているものと共通ですが、5速と6速をハイギヤード化することで高速巡航時の回転を下げ、燃費性能を向上させています」
「また、ランエボでは3段階のモード切替が可能でしたが、フォルティスラリーアートではノーマルとスポーツの2段切り替えにしています」とコメント。
実際にギャランフォルティスラリーアートに乗ってみると、やはりツインクラッチSSTのスピーディなシフトワークは非常に魅力的だ。シフトチェンジに掛かる時間が非常に短く、スパッと瞬間的にギヤが入れ替わり、ほぼ同時にクラッチをつないでくれるので、加速が途切れることなく素早く速度を乗せてくれる。
ランエボXのようにパドルシフトも用意されており、ステアリングから手を放すことなくツインクラッチSSTを操ることができるのも魅力だ。発進時や低速時もギクシャクすることが少ないので、慣れれば普通のATと同じ感覚で扱うことができるし、もちろんAT限定免許で運転することが可能だ。
欧州ではMTに変わるミッションとして徐々に普及しているが、国産セダンの量産車に採用しているのはランエボXと、このギャランフォルティスラリーアートだけだ。300万円を切る価格で、パワフルなターボエンジンとツインクラッチSSTの組み合わせが手に入るのは非常にお買い得といえる。