日立化成、ディスクブレーキ工場をメキシコに新設

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日立化成工業は、北米で自動車用ディスクブレーキパッドなどの自動車用部品の生産能力を増強するため、メキシコ北東部に位置するヌエボレオン州モンテモレロス市工業団地内に工場を新設すると発表した。

新工場は「ヒタチ・ケミカル・メキシコ」(日立化成メキシコ)で、新工場の量産開始は2009年6月の予定で、順次生産能力を増強する。

現在、北米の自動車事業を取り巻く環境は、原油価格高騰や景気減速などで需要が減退する厳しい状況にあるが、米国が世界最大の市場であることに加え、小型車需要は拡大傾向にあり、今後も底堅い需要が見込まれると見ている。

同社グループでは、自動車部品事業を世界市場へ拡大させるため、北米では顧客密着型の営業活動と設計、技術サービスの提供を目的に、2007年1月にミシガン州デトロイト近郊Wixomにブレーキシステムの評価設備を備えたデトロイト支店を開設、体制強化を進めてきた。

これらの積極的な拡販活動に加え、同社グループの非アスベストオーガニックのディスクブレーキ材は、音振性(低ノイズ)や制動性能で高い評価を得ており、従来の日系自動車メーカーに加え、米系自動車メーカーからも受注して売上を伸ばしてきた。

こうした中、今後、事業規模のさらなる拡大を図るためには、北米地域に生産拠点を構え、物流、品質管理の面で顧客のきめ細かな要求に着実に応えていくことが不可欠と判断した。

今後、急成長が見込まれる南米市場への展開を視野に入れ、新たにメキシコでの生産拠点設立を決定した。日立化成メキシコは今後5年間に25億円規模の投資を行い、自動車用ディスクブレーキの製造工場としてスタートするが、将来的にはリアドラム用シューアッセンブリーなどのブレーキ製品やその他の生産品目の拡大も検討する。

日立化成グループの自動車用部品事業は、国内の他、中国、タイに生産拠点を持ち、インド、欧州でも自動車メーカーに対する拡販活動を開始するなど、グローバル規模で事業を展開している。

今回メキシコに生産拠点を設置し、短納期対応に加え顧客密着型の技術サービスを一層強化することで、最重要マーケットの一つである北米市場で受注の拡大を狙う。

《レスポンス編集部》

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