【アウディ A4 試乗】Eセグに迫るサイズをどう考えるか…石川芳雄

試乗記 国産車
【アウディ A4 試乗】Eセグに迫るサイズをどう考えるか…石川芳雄
【アウディ A4 試乗】Eセグに迫るサイズをどう考えるか…石川芳雄 全 5 枚 拡大写真

3月にまずセダンから上陸したアウディ『A4』は、デフとクラッチの位置関係を見直しフロントアクスルを154mmも前に出した全く新しいプラットフォームにより、オーバーハングを切り詰めた伸びやかなスタイリングと、前後重量配分を最適化。ロングホイールベース化による直進安定性の向上などを得ている。

実際、フロントをいたずらに固めなくなったせいか乗り心地は劇的に良くなったし、ハンドリングも極めてニュートラルで理想のラインをトレースできる。操作力が軽くゲインが急速に立ち上がるステアリングは気になるが、走りの質は大幅に向上した。味わいの面でFFとクワトロの間に大きな差が無くなったのも大歓迎だ。

加えて、居住性も向上したし、全体に漂うクオリティの高さは相変わらずのアウディ流で満足度は高い。積載性能を高めたワゴンのアバントと共に、現在Dセグメントで最も注目すべきモデルと言って良いと思う。

ただ、全長4705mm×全幅1825mmと、もはやEセグメントに迫るボディサイズをどう考えるか。これだけ大きくなれば広くて当たり前だが、コクピットなどは意外にタイトな演出で、パッケージングの密度感みたいな物は希薄だ。また、駐車場事情によっては取り回しの面もちょっと気になるところではある。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★

石川芳雄│モータージャーナリスト
学生時代から自動車関連書籍の仕事を始め、二輪を含む自動車評論活動は20年を超えた。クルマを趣味の対象としてだけでなく実用のツールとも考え、ファミリーカーとしての使い勝手や乗り心地なども評価基準の柱に加える。日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員。08-09日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。

《石川芳雄》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「ベントレー史上最大のデザイン革命」初のコンセプトEVは、全長5m超えの3名乗りクーペ
  2. もしも「タイプ992」が初代911をオマージュした世界線だったら…? ウクライナのデザイナーが再解釈
  3. まさに水上のスポーツカー!ブラバスの「電動ジェットボード」登場、世界77台限定で340万円
  4. 「鈴鹿8耐」最注目のヤマハ車は完全新作の『YZF-R9』! 150万円を切るなら「ブレイクの予感」しかない
  5. レクサス『LBX MORIZO RR』、イエロー映える限定車「Original Edition」価格は730万円
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. スズキ初のBEVはなぜ「軽EV」じゃない?『eビターラ』開発者が語る「EVの悪循環」と「スズキの強み」
  5. ブレンボが新ブレーキ開発、粒子状物質を削減…寿命も最大2倍に
ランキングをもっと見る