【伊東大厚のトラフィック計量学】e燃費データとエコドライブ

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乗用車のエコドライブとe燃費

エコドライブは、運輸部門の温暖化対策の大きな柱だ。トラックでは既に成果を上げているが、より台数の多い乗用車には、大きなCO2削減ポテンシャルがある。今回は、乗用車のエコドライブについて考えてみたい。

【画像全2枚】

乗用車の燃費は年々改善している。レスポンスが主催する携帯燃費マネージャー「e燃費」のサイトでは、会員全体の平均燃費を参照することができる。季節によって燃費は変動するが、毎年、燃費は着実に向上していることがわかる(図1)。

e燃費会員の多くは乗用車ユーザーであり、またその数は毎年増えているので、新車に代替していくのと同じように年式構成が変化する。厳密には、会員のクルマの年式やサイズが日本全体の保有構成と一致するかの検証は必要だが、燃費向上は、新車(=燃費のよいクルマ)の普及によるものと考えて良い。

◆エコドライブ効果の顕在化

注目したいのは、ここ数年、燃費の改善幅が大きくなっている点だ。01年から05年までは年あたりリッター0.1 - 0.2kmの改善であったものが、06年以降は0.3 - 0.5kmも改善している。08年は、改善幅が特に大きい。

低燃費車普及による改善幅は、よほど新車が売れない限り、ほぼ一定だ。05年頃までの変化は、新車代替による改善が主だろう。06年以降、さらに改善したのは、燃料価格の上昇、特に07年から08年夏までの急騰(図2)によって、エコドライブが進み、また渋滞が減ったためではないだろうか。

e燃費データの推移と近年の改善幅拡大は、実燃費の三大要因、クルマ、エコドライブ、渋滞、それぞれの改善が大きな効果を生むことを示すものだ。燃料価格の高騰は、図らずも、それを実証することになった。

◆燃費管理システムのダイエット効果

またe燃費会員は、ドライバー全体の平均よりエコドライブ実践度が高いのではないか。給油記録をつけることは、ヘルスメーターで健康を管理しているようなものであり、その“ダイエット効果”は大きいと思う。

“ポスト京都”のCO2削減目標は、高いハードルになるだろう。乗用車のエコドライブは是非とも普及させなければならない。その第一歩は、ドライバーが日常的に燃費を意識した運転をすることだ。e燃費のような燃費管理システムは、その有力なツールとなるはずだ。

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「トラフィック計量学」は、今回で連載を終了することになりました。これまでご愛読いただいた皆様に御礼申し上げます。ありがとうございました。

伊東大厚

《伊東大厚》

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