気になるニュース・気になる内幕…今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップ、内幕を分析するマスメディアクルージング。
2009年1月9日付
●輸入新車販売17%減、08年22万台、15年ぶり低水準(読売・2面)
●ワゴンR 5年連続首位、08年販売(読売・10面)
●日産英工場では1200人 TDK秋以降2万6000人削減(毎日・10面)
●「底なし、先読めない」トヨタ社長、販売不振嘆き節(産経・8面)
●F1新型マシン、発表会見送りへ(産経・8面)
●“高値”の花GT-R 1575万円(産経・8面)
●難局に挑む:-ホンダ社長・福井威夫氏、業界再編には加わらず(産経・9面)
●2009年企業トップ人事を占う、トヨタ・渡辺氏続投か創業家登場か(東京・6面)
●三菱自の電気自動車、プジョーに供給、2011年以降(東京・6面)
●トヨタ社長に豊田章男氏、6月就任、14年ぶり創業家、張会長留任、渡辺氏、副会長に(日経・1面)
ひとくちコメント
昨年末の朝日の“スクープ?報道”に続き、きょうの日経も1面トップで「トヨタ自動車は豊田章男副社長(52)が6月末に社長に昇格する人事を固めた」と報じた。
朝日と日経の記事を比べると、14年ぶりに創業家である章男氏の「社長昇格」は一致した報道だが、問題は就任の時期。朝日が「4月」としたのに対し、日経は「6月末」の株主総会後。さらに、朝日は渡辺捷昭社長らの退任後のポストには触れていなかったが、日経は「渡辺捷昭社長(66)は副会長に就任、張富士夫会長(71)は留任する見通し」としている。
おそらく“後追い”の日経の記事のほうが信憑性は高いとみられるが、「世界のトヨタ」とはいえ、豊田章男氏は民間企業の経営者。米国のオバマ新大統領のような立場の人物とは違う。わずか20日足らずの間に全国紙の朝日と日経が1面トップを飾るのは異例のことである。「かつてない緊急事態」でトヨタのトップ人事は「迷走」、勘違いのマスコミは「暴走」しているとしか言いようがない。