【上海モーターショー09】メルセデスベンツ Sクラス…2台のAMGが進化

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【上海モーターショー09】メルセデスベンツ Sクラス…2台のAMGが進化
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ダイムラーは20日、上海モーターショーでマイナーチェンジした『S63AMG』と『S65AMG』を初公開した。内外装のリファインと同時に、AMGらしく走行性能を高める新技術を導入している。

Sクラスは4月上旬のニューヨークモーターショーでマイナーチェンジモデルを発表。それを受けて、AMG仕様もリニューアルされた。

外観は新デザインのグリル、ヘッドランプ、バンパー、エアロパーツが特徴。AMGデザインのLEDデイタイムライトも装着された。ドアミラーは空気抵抗を軽減する新形状。S65AMGにはツインクローム仕上げの専用グリルを与えている。

リアはテールランプが新しくなり、52個ものLEDを組み込んだ。クローム仕上げのツインエグゾーストもデザインを一新。S63AMGはディフューザー部のパネルをボディ同色に変更したのもポイントだ。

ホイール&タイヤは、S63AMGが19インチマルチスポークにフロント255/40ZR19、リア275/40ZR19。S65AMGが20インチ5本スポークにフロント255/35ZR20、リア275/35ZR20サイズを組み合わせる。

エンジンは基本的に従来どおりだが、燃費やCO2排出量を最大3%改善。S63AMGは6.2リットルV8(525ps、64.2kgm)、S65AMGは6.0リットルV12ツインターボ(612ps、102kgm)だ。トランスミッションはS63が7速ATの「スピードシフト7Gトロニック」、S65が5速ATの「スピードトロニック」となる。

動力性能は世界トップクラス。0-100km/h加速はS63が4.6秒、S65が4.4秒。最高速はともにリミッターで250km/hに抑えられるが、リミッター解除により300km/hの性能を発揮する。

AMGならではの新技術も積極投入された。ABC(アクティブボディコントロール)とAMGスポーツサスには、横風安定機能を追加。ESPのヨーレート&加速度センサーを利用して、横風を受けても0.001秒という瞬時で駆動力を適正化し、車両の安定性を高める。

「トルクベクタリングブレーキ」はESPに追加された機能で、コーナリング中のブレーキ時に挙動を安定化。ステアリング舵角に応じたバリアブルレシオを持つ「ダイレクトステアシステム」や、高い放熱効果を持つダブルフローティングキャリパーを前輪に採用した「アダプティブブレーキ」など、モータースポーツのノウハウを生かした新装備が導入された。

インテリアはAMGテイストあふれる仕上げ。S63は「パッション」レザー、クーラー機能付きのスポーツシートを採用。S65はダイヤモンドパターンを施した「エクスクルーシブパッション」レザーを奢る。両車とも、運転席と助手席でモニターに異なる画面を表示できる「スプリットビュー」が装備された。

AMGスポーツステアリングホイールは新デザイン。「ダイレクトセレクト」と呼ばれるパドルシフトを組み込む。最高級のバーウォールナットウッドパネルやIWCデザインの時計も標準だ。モニターには、油温、ギア、バッテリー残量、ラップタイムを示す「レースタイマー」が装備され、S65には運転席ドアを開けた際、モニターに「AMGV12BITURBO」のロゴが浮かび上がる演出が施される。

安全面では、ベースのSクラスと同様、アテンションアシスト、アダプティブハイビームアシスト、レーンキーピングアシスト、プレセーフブレーキ、ナイトビューアシスト、スピードリミットアシスト、ネックプロなどの先進装備が盛り込まれた。

S63AMGは標準ボディとロングボディ、S65AMGはロングボディのみの設定。欧州では6月に発売される。トップオブSクラスのAMG2台を、上海でワールドプレミアしたのは、ダイムラーが中国を重要なAMGマーケットと見ている証と受け取れる。

《森脇稔》

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