ダイムラーがテスラに出資…EV分野で提携へ

自動車 ビジネス 企業動向
ダイムラーがテスラに出資…EV分野で提携へ
ダイムラーがテスラに出資…EV分野で提携へ 全 8 枚 拡大写真

ダイムラーは19日、米国テスラモータースの株式を約10%取得すると発表した。両社はバッテリー、EVシステム、車両の開発などで、新たな協力関係を築く。

すでにダイムラーはテスラから、スマート『フォーツー』の電気自動車、『フォーツーed』用のリチウムイオンバッテリー&充電システム1000ユニットを購入する契約を結んでいる。フォーツーedは今年後半、フランス工場で1000台を生産。ドイツ・ベルリンやイタリアで行われるEVの大規模実証実験、「eモビリティ」で使用される。

今回の両社の提携は、現状の関係からさらに一歩踏み込んだ内容だ。ダイムラーはテスラの株式約10%を取得し、ダイムラーのヘルベルト・コーラーEV担当副社長が、テスラの役員に就任。そして両社は、バッテリー&EVシステムの研究、車両の開発などの面で協力していくという。

ダイムラーのトーマス・ウェバー取締役は、「我々の協力関係はEV普及に向けて新たな段階に入った」とコメント。テスラのイーロン・マスク会長兼CEOは、「ダイムラーとの提携により、2011年発売予定の『モデルS』の開発がさらに加速するだろう」と述べている。

ダイムラーは、1000台のスマートフォーツーedに続いて、年内に『Bクラス』ベースの燃料電池車を少量生産。2010年にはメルセデスベンツ初の電気自動車をリリースし、2012年にはメルセデスベンツ主要車種とスマートに、自社開発のリチウムイオンバッテリーを搭載する計画だ。

またダイムラーは3月、エボニック社と共同でDeutsche Accumotive社を設立。メルセデスベンツ『Sクラス』や『Mクラス』のハイブリッド車に搭載するリチウムイオンバッテリーの生産に着手している。

自動車メーカー最古の120年の歴史を持つダイムラーと、2003年に米国シリコンバレーに設立されたベンチャー企業のテスラ。ダイムラーはテスラを、「欧米で高速道路を走行できる性能を備えたEV(『テスラロードスター』)を発売している唯一のメーカー」と評価している。

創業わずか6年で、ダイムラーから出資を受けるまでに成長したテスラ。凋落著しい米国ビッグ3とは対称的に、時代の寵児となりつつある。

《森脇稔》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. ホンダ N-BOX など7車種1万2653台リコール…過去の改善措置が不適切
  2. BEVを2年間所有した、“リアルな”ランニングコストを大公開
  3. ベントレーの超高級住宅、最上階は「55億円」 クルマで61階の自宅まで
  4. メルセデスベンツの万能車『ウニモグ』がキャンピングカーに! 数日間の自給自足が可能
  5. メルセデスの名車「190E エボ2」が復刻! 限定100台の「HWA EVO」にハンコック純正装着
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 茨城県内4エリアでBYDの大型EVバス「K8 2.0」が運行開始
  2. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
  3. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  4. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  5. コンチネンタル、EVモーター用の新センサー技術開発…精密な温度測定可能に
ランキングをもっと見る