【スバル レガシィ 新型発表】CVTのメリット上乗せ…リニアトロニック

自動車 ニューモデル 新型車
【スバル レガシィ 新型発表】CVTのメリット上乗せ…リニアトロニック
【スバル レガシィ 新型発表】CVTのメリット上乗せ…リニアトロニック 全 8 枚 拡大写真

スバルの主力モデルである新型『レガシィ』。パワートレインにおける最大の目玉技術は、何と言っても新開発のCVT(無段変速機)「リニアトロニック」であろう。

動力伝達に普通の金属ベルトではなく、チェーンを使っているのが特徴。アウディのチェーン式CVT「マルチトロニック」と同じく、チェーンはドイツの部品大手、シェフラーグループ傘下のLuK(ルーク)製。その他の部分はコア部品であるバリエーター(チェーンやベルトを挟み付けて変速比を出すための円盤状の部品)を含め、すべてスバルが自社開発。製造も内製であるという。

「CVTは変速制御の自由度が高い半面、変速に油圧を使うなどそれ自体がエネルギーを結構食ってしまうところもあります。リニアトロニックの開発に際しては、削れる損失について幅広く対策を施しました。オイルの油圧に頼りすぎず、流量の調節でバリエーターを動かしたり、鍛造部品であるバリエーター自体もCVTのチェーンとの摩擦力を高めながら回転時にうまくチェーンが離れるような組織になるように鍛造したりといった具合です」(トランスミッション開発担当者・小栗昌己氏)

リニアトロニックの伝達効率は、エネルギーの入り口から出口までをトータルして80%台。トルコン式ATに比べて油圧損失はやはり大きいが、湿式多板クラッチの損失は小さく、総合効率ではトルコン式ATと同等という。コストも思ったより安い。「4速ATよりは高いですが、5速ATよりは安いという感じです」(小栗氏)。CVTも、いよいよ無段変速のメリットが純粋に上乗せされるという時代を迎えたという感がある。

《井元康一郎》

井元康一郎

井元康一郎 鹿児島出身。大学卒業後、パイプオルガン奏者、高校教員、娯楽誌記者、経済誌記者などを経て独立。自動車、宇宙航空、電機、化学、映画、音楽、楽器などをフィールドに、取材・執筆活動を行っている。 著書に『プリウスvsインサイト』(小学館)、『レクサス─トヨタは世界的ブランドを打ち出せるのか』(プレジデント社)がある。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. ついにハイブリッド化! 新型トヨタ『ランドクルーザー300』の発表にSNSでは「バク売れの予感」など話題に
  2. トヨタの顧客は1億5000万台…バリューチェーンで財務基盤強化
  3. 日産 リーフ 新型をライバルと比較…アリア、テスラ、bZ4Xと何が違う?
  4. 【スズキ ソリオ 新型試乗】乗り心地と静粛性はクラストップ、だが「損をしている」と思うのは…中村孝仁
  5. 世界最高級ピックアップトラック誕生!? トヨタ『センチュリーピックアップ』の可能性
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
  2. 独自工会、EV減速でPHEVに着目、CNモビリティ実現へ10項目計画発表
  3. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
  4. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  5. 茨城県内4エリアでBYDの大型EVバス「K8 2.0」が運行開始
ランキングをもっと見る