BMWの小型SUV、X1…ベールを脱ぐ

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BMWの小型SUV、X1…ベールを脱ぐ
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BMWは2日、新型『X1』の概要を明らかにした。X1は、『X3』や『X5』など、BMWのSAV(スポーツアクティビティビークル)シリーズの入門車に位置づけられるプレミアムコンパクトだ。

BMWは新型をデザインするにあたって、スポーティさやエレガンスさ、多様性を重視した。そのフォルムには、ひと目でBMWとわかるルックスとプレミアムコンパクトSUVにふさわしい高級感が表現されている。

ボディサイズは、全長4454×全幅1798×全高1545mm、ホイールベース2760mm。X3と比較すると、110mm短く、60mm幅狭く、140mm低い。ホイールベースは35mm短い。とくにX3と比較して140mmも低い全高が、X1のスタイリッシュさを際立たせている。最低地上高は194mmを確保した。

インテリアは、最新トレンドを織り込みながら、モダンで機能的、ドライバーオリエンテッドな空間に仕上げられた。見晴らしのいい高めのシートポジションや、大人4名に十分な居住性も備える。オプションのパノラマガラスルーフは、さらに開放感を高めてくれる。

後席シートバックは、40対20対20の3分割可倒式。荷室容量は通常420リットル(VDA計測法)だが、後席を倒すと1350リットルに拡大する。操作系を集約した「iドライブ」は最新バージョンが奢られ、USBポートやHiFiオーディオ、「ビジネス&プロフェッショナルナビゲーション」もラインナップされた。

新型の主力はディーゼルで、全6グレード中、5グレードがディーゼル。エンジンは基本的にガソリン1、ディーゼル1の2ユニットとなり、ディーゼルは出力特性を変えて、5グレードに搭載する。ガソリン、ディーゼルともに排出ガス性能は、ユーロ5をクリア。駆動方式は4WDの「xドライブ」がメインで、ディーゼルには2WD(FR)の「sドライブ」も用意する。

ガソリンは3.0リットル直6(258ps/6600rpm、31.6kgm/2600 ‐ 3000rpm)を「xドライブ28i」に搭載。6速ATとの組み合わせで、0 ‐ 100km/h加速6.8秒、最高速205km/hを実現する。欧州複合モード燃費は10.64km/リットル、CO2排出量は219g/kmだ。

ディーゼルは直噴2.0リットル直4ターボの1機種のみ。最新のコモンレールフューエルインジェクションとアルミ製クランクケースなどを採用する。このエンジンの出力特性を変えることで、4WDの「xドライブ」3グレード、2WDの「sドライブ」2グレードに使い分ける。

「xドライブ23d」は、唯一ツインターボとなるのが特徴。スペックは204ps/4400rpm、40.8kgm/2000‐2250rpmだ。23d以外はシングルターボで、「xドライブ20d」「sドライブ20d」は177ps/4000rpm、35.7kgm/1750‐3000rpm。「xドライブ18d」「sドライブ18d」は143ps/4000rpm、24.1kgm/1750‐3500rpm。トランスミッションは6速MTが基本(xドライブ23dは6速ATのみ)で、xドライブ20dには6速ATがオプション設定される。

環境性能は優秀で、欧州複合モード燃費とCO2排出量は、「xドライブ23d」が15.87km/リットル、167g/km、「xドライブ20d」が17.24km/リットル、153g/km、「xドライブ18d」が17.54km/リットル、150g/km。2WD車はさらに環境性能が高く、「sドライブ20d」が18.87km/リットル、139g/km、「sドライブ18d」が19.23km/リットル、136g/kmを達成している。

BMWの「エフィシエントダイナミクス」思想も導入。アイドリングストップ、エネルギー回生ブレーキ、シフトアップインジケーター、オンデマンド制御のマネジメントシステムなどを採用し、高い燃費性能と、ユーロ5に適合するクリーンな排出ガス性能を両立した。

もちろん、運動性能も磨き上げられており、サスペンションは前がダブルジョイントスプリングストラット、後ろがダブルウイッシュボーン。DTC(ダイナミック・トラクション・コントロール)付きDSC(ダイナミック・スタビリティ・コントロール)、制動時の挙動を高める「パフォーマンスコントロール」など、万全の構えだ。

安全面ではフロント&サイドエアバッグ、ヘッドエアバッグなどが標準。アダプティブブレーキライト、アダプティブヘッドライト、ハイビームアシスタンスなどの最新技術がオプションで盛り込まれる。

新型X1は、9月のフランクフルトモーターショーで正式発表。生産はドイツのライプツィヒ工場で行い、欧州では今秋発売される。激戦の欧州プレミアムコンパクトセグメントで、台風の目となりそうだ。

《森脇稔》

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