三菱自動車は、岡山県の「グリーンバイオ・プロジェクト」に関連して、エタノール10%混合ガソリン(E10)に対応した実験車『ミツビシE10 バイオエタノール・ビークル』が国土交通大臣認定を取得、公道試験を実施する。
岡山県が低炭素・資源循環型社会の実現を目指して推進するグリーンバイオ・プロジェクトは、木材(間伐材、廃材)や可食部分を除いた農業生産物のセルロースから、バイオエタノール燃料やバイオマスプラスチックを生成するもので、森林資源や未利用農作物の有効活用として期待されている。
E10 バイオエタノール・ビークルは、SUVの『パジェロ』(3.0リッターガソリンエンジン搭載車)をベースにしたE10対応車で、グリーンバイオ・プロジェクトの一環として、セルロース系バイオエタノールを用いたE10燃料を検証するため、2009年8月から2011年3月まで、岡山県による公道走行試験に使用される予定。
同社は、世界的なエネルギー多様化への対応の一環として、エタノール燃料対応車を開発しており、2007年7月からブラジルでE100対応のFFV『パジェロ TR4 Flex』を発売、今年から欧州向け『コルト』の一部にFFV仕様(E85対応)を設定したほか、米国向け車種のE10対応やタイ向け車種のE20対応など、エタノール燃料が流通している地域への展開を進めている。