トヨタ、オーリスハイブリッドの全容を公開…最新プリウスと共通

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トヨタ、オーリスハイブリッドの全容を公開…最新プリウスと共通
トヨタ、オーリスハイブリッドの全容を公開…最新プリウスと共通 全 10 枚 拡大写真

欧州トヨタは11日、『オーリスHSDフルハイブリッドコンセプト』の全容を明らかにした。2010年の後半に欧州市場で発売するオーリスのハイブリッド車を示唆したコンセプトカーで、『プリウス』と共通のハイブリッドシステムを搭載する。

オーリスは2007年春、欧州マーケットへ投入。欧州Cセグメントに属する5ドアハッチバックで、現在までの累計販売台数は37万台を突破。トヨタの欧州における主力車種の1台に位置づけられる。

オーリスHSDフルハイブリッドコンセプトのHSDとは、「ハイブリッド・シナジー・ドライブ」の略。また、フルハイブリッドとは、エンジンのみ、モーターのみ、エンジン+モーターの3つの走行モードを持つ、いわゆる「シリーズパラレル方式ハイブリッド」を意味している。

オーリスHSDのハイブリッドシステムは、最新プリウスと共通。1.8リットル直4ガソリンエンジン(99ps、14.5kgm)に、モーター(82ps、21.1kgm)を組み合わせたもので、2次電池にはニッケル水素バッテリーが使用される。

動力性能は、0-100km/h加速が約10秒と必要充分。「エコ」、「パワー」、「EV」の3つの走行モードを持つのもプリウスと同様で、EVモードでは最大2kmを最高50km/hでゼロエミッション走行できる。

トヨタは環境性能について、「CO2排出量が100g/km以下」とのみ公表。欧州向けプリウスの欧州複合モード燃費が25.6km/リットル、CO2排出量が89g/kmだから、オーリスHSDもこの数値と同等と見ていいだろう。

燃費向上に効果のあるエアロダイナミクスは徹底追求された。ボディアンダー部のフラットパネル、リアデフューザー、大型リアスポイラー、専用18インチアルミホイールを装着。車高は20mmダウンし、タイヤは低転がり抵抗タイプとした。

前後バンパーは角を平面化した専用デザイン。これらの変更により、空気抵抗を示すCd値は0.28を達成する。また、ヘッドランプやテールランプにはLEDを使用。グリルは専用デザインとして、通常のオーリスとの違いを演出している。ボディサイズは全長4245×全幅1760×全高1515mm、ホイールベース2600mmだ。

室内には、ブルーレザー「Gaucholino」があしらわれ、センターコンソールやエアベンチレーション周りは、パールホワイトで仕上げて、アクセントに。フラットボトムステアリングホイール、アルミペダル、ブルーイルミネーションも追加された。シフトレバーはプリウスと同タイプとしている。

ルーフには、新型プリウスにもオプションで用意される「ソーラーベンチレーション」が付く。太陽光を利用して発電し、その電力で室内の換気を行うシステムだ。さらにオーリスHSDでは、ダッシュボード上にもソーラーパネルを装備。携帯電話やミュージックプレーヤーの充電が行える。

オーリスハイブリッドの市販バージョンは、2010年の後半に欧州市場へ投入。車両の組み立ては『アベンシス』と同じ、TMUK(トヨタ・モーター・マニュファクチャリングUK)の英国ダービーシャー州バーナストン工場で実施され、エンジンはノースウェールズ州ディーサイド工場で生産する。トヨタとしては、欧州初の現地生産ハイブリッド車だ。

欧州トヨタは「2020年代の初めには、フルラインハイブリッド化を目指す」とコメント。プリウスに続く欧州トヨタハイブリッド第2弾のオーリスには、ディーゼルが主流の欧州において、ハイブリッドの認知度向上という非常に重要な使命が与えられることになる。

《森脇稔》

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