東京精密は、ツガミを引受け先とする第三者割当増資を発行して9億9994万4000円を調達する。
東京精密は、半導体製造装置部門が販売先の設備投資の抑制が続いており、計測機器部門も自動車業界などの販売・生産縮小の影響を受け、前期の業績は大幅に落ち込んだ。2009年4月以降、半導体メーカーの設備稼働率は回復基調にあるが、設備投資にはなお慎重であり、計測機器の主要な需要先である自動車業界も引続き設備投資を抑制している。
こうした状況下、今中間期に繰延税金資産を14億5000万円取崩し、自己資本が毀損した。グループの企業価値、株主価値の向上を図るためには、自己資本の充実と財務体質の改善・強化が急務と判断、第三者割当増資で資金を調達する。
第三者割当増資は1株当たり1033円で96万8000株を発行する。調達する資金約10億円は金融機関への借入金の返済と運転資金に充当する。
増資を引き受けるツガミは、東京精密の計測事業関連製品の販売先。増資引き受け後は、出資比率が2.5%となり、第4位の株主となる。