今月1日に愛知県名古屋市熱田区内の国道1号で発生した死亡ひき逃げ事件について、愛知県警は5日、事故当時に容疑車両を運転していたとみられるブラジル国籍を持つ26歳の男を危険運転致死などの容疑で逮捕した。
この事件で逮捕された3人は車上荒らしのターゲットを物色していたとみられ、事故直前にパトカーに発見されて以後、少なくとも5回の信号無視を繰り返していたことも判明している。
愛知県警・熱田署によると、問題の事故は今月1日未明に発生した。名古屋市熱田区六番1丁目(N35.7.14.3/E136.53.28.2)付近の国道1号を猛スピードで走行していた乗用車が赤信号の交差点に進入。信号に従って対向車線側から右折してきたクルマを避けようと急ハンドルを切った結果として路外に逸脱。クルマは交差点を挟んで反対側となる熱田区四番町1丁目(N35.7.14.8/E136.53.29.6)付近の歩道に乗り上げ、信号待ちをしていた歩行者3人を次々にはね飛ばした。
この事故で歩行者3人(34歳男性、29歳男性、29歳女性)の全員が死亡。クルマに乗っていた外国人とみられる3-4人はクルマを放置して全員が現場から逃走。警察では死亡ひき逃げ事件として捜査していた。
後に現場近くで逃走用のクルマを盗み出そうとしていたブラジル国籍を持つ32歳の男を逮捕。同乗していた31歳の男も自ら出頭して逮捕されている。
警察ではこの2人の供述などから、岐阜県美濃加茂市内に在住し、ブラジル国籍を持つ26歳の男が事故当時にクルマを運転していたと断定。先に逮捕された2人はこの男の指示で逃走していたこともわかった。警察では親族を通じてこの男に出頭を促し、待ち合わせ場所に指定した岡崎市内のコンビニエンスストア前で身柄を拘束。任意聴取の結果、関与を大筋で認めたことから危険運転致死や道路交通法違反(ひき逃げ)容疑で逮捕した。