クライスラーグループは、フィアット『500』を年内に米国市場へ投入すると表明した。当初予定の2011年よりも、若干スケジュールが早まった。
クライスラーは昨年12月、米ミシガン州のエンジン工場を拡張し、2010年後半からフィアットの「マルチエア」エンジンを、「FIRE」(ファイア=フル・インテグレーテッド・ロボタイズド・エンジン)の名前で生産すると発表。このエンジンは、2011年から米国で現地生産を始めるフィアット500に搭載されることが決定ずみだ。
今回、クライスラーグループのデザインを統括し、ダッジブランドのCEOを務めるRalph Gilles氏が、「フィアット500を年末までに米国で発売する」と宣言。2011年からの現地生産予定を前倒ししたのか、それとも当面、欧州からの輸入で対応するのかは明らかにされていないが、年内には米国の顧客にフィアット500が届けられる見通しとなった。
1月の米国市場において、クライスラーの販売台数は5万7143台にとどまり、GMとフォードの好調とは対照的に、前年同月比は8.1%減と回復が遅れている。それだけに、フィアット500の早期投入が必要とされたのだろう。果たして、米国でヒットするか?