【ジュネーブモーターショー10】ポルシェ初のHV、新型 カイエン に搭載…受注開始

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カイエン 新型
カイエン 新型 全 13 枚 拡大写真

ポルシェは25日、新型『カイエン』を発表した。ポルシェの量産車初となるハイブリッドを設定。3月2日に開幕するジュネーブモーターショーで披露される。

注目のハイブリッドグレードは、「カイエンS ハイブリッド」。基本的には、同じく今年のジュネーブでワールドプレミアを飾るフォルクスワーゲン『トゥアレグハイブリッド』と同じ、パラレル式フルハイブリッドシステムを搭載する。

ガソリンエンジンは、アウディ『S4』用の3.0リットルV型6気筒スーパーチャージャー(333ps)。モーター(47ps)との組み合わせにより、最大出力380ps、最大トルク59.1kgmを引き出す。走行状況に応じて、モーター単独、エンジン単独、モーター+エンジンと駆動モードを切り替え。モーターがエンジンをアシストするフル加速状態では、V型8気筒ガソリンエンジンを積む「カイエンS」に匹敵する性能を見せる。

最高速60km/hまでなら、モーター単独で数km程度、ゼロエミッション走行が可能。欧州複合モード燃費は12.2km/リットル、CO2排出量は現行ポルシェのラインナップで最も少ない193g/kmとした。ポルシェは「8気筒エンジンのパフォーマンスと、6気筒エンジンの燃費を両立した」と自信を見せる。

ハイブリッド以外のモデルは、「カイエンターボ」「カイエンS」「カイエン」の3グレードを用意。「ポルシェインテリジェントパフォーマンス」の考え方に基づき、燃費は先代比で最大23%引き上げられた。

トップグレードのカイエンターボは、4.8リットルV型8気筒ツインターボ(500ps)を搭載。欧州複合モード燃費は8.7km/リットルと、先代比で23%改善した。カイエンSは、NAの4.8リットルV型8気筒を搭載。最大出力を先代の385psから400psへ15ps高めつつ、欧州複合モード燃費は23%改善し、9.52km/リットルを実現する。ベースグレードのカイエンは、3.6リットルV型6気筒エンジン(300ps)を積む。欧州複合モード燃費は20%以上改善し、10.87km/リットルを達成した。

燃費の向上には、ワイドレシオ化された新開発8速「ティプトロニックS」、アイドリングストップ機能、エネルギー回生システム、可変エンジンカットオフ、軽量ボディ構造などが貢献。超軽量な「アクティブ4WDシステム」も見直され、カイエンSで180 kgもの軽量化を成し遂げている。

エクステリアは先代のイメージを継承しながら、さらにスポーティ&エレガントに進化。先代比で全長は48mm長くなっているが、コンパクトかつダイナミックな印象を与える。ホイールベースは40mm延長され、室内のゆとりが広がった。

インテリアは一新され、ダッシュボードに向けてせり上がるセンターコンソールと、そこから伸びるギアセレクター&シフトレバーが特徴。リアシートは前後160 mmスライドし、バックレストの角度も3段階に調節できる。

新型カイエンは3月5日から、ハイブリッドを除いて、日本での受注をスタート。価格はカイエンが748‐795万円、カイエンSが1030万円、カイエンターボが1538万円だ。カイエンSハイブリッドの受注開始時期と価格は、現時点では未定となっている。

《森脇稔》

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