【メルセデスベンツ E350ブルーテック ワゴン 試乗】高級車と実用車を両立…岡本幸一郎

試乗記 輸入車
E350ブルーテック ステーションワゴンと岡本幸一郎氏
E350ブルーテック ステーションワゴンと岡本幸一郎氏 全 6 枚 拡大写真

高級ワゴンの中でも、『Eクラスワゴン』の場合、高級車としての趣はもちろん、実用車としての資質も求められる印象があるが、ラゲッジスペースの使い勝手もそつがなく、従来よりもさらに便利になっている。

また、ライバル車では、タイヤハウスの形状にあわせてフロアの横幅が狭くなっていたり、Dピラーを大きく傾斜させるなどしたため、見た目はよくても積載性が犠牲になっているものが少なくない。対してEクラスワゴンは荷室をできるだけ広く確保しようとしているところもよい。

ブルーテック(BlueTEC)では、ラゲッジフロア下に尿素水のタンクがあるため、スペアタイヤがなく、ランフラットタイヤを履くが、乗り味に不快な固さもなく、上手くまとめられていると思う。

4000回転あまりしか回らないエンジンでも、その中で力強く湧き上がるトルク感を味わうことができるのは相変わらず。

従来のCDIに比べると、エンジン始動直後しばらくの騒音がやや大きくなり、動力性能面では、出足のピックアップが若干マイルドになっているのだが、燃費値も排出ガス性能も従来よりも向上しており、より実を取ったということだろう。

価格は高いが、やっぱりEクラスワゴンは世界最良のワゴンだとあらためて思った次第。そして、BlueTECの分厚いトルク感を味わうと、ランニングコストもさることながら、積極的にこれを選びたくなってしまう。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★

岡本幸一郎|モータージャーナリスト
1968年富山県滑川市生まれ。学習院大学卒業後、生来のクルマ好きが高じて自動車メディアの世界へ。自動車情報ビデオマガジンの編集部員、自動車専門誌の記者を経てフリーランスに転身。「クルマ好きのプロ」として、ユーザー目線に立った視点と、幅広い守備範囲を自負する。近年は WEB媒体を中心に活動中。

《岡本幸一郎》

岡本幸一郎

1968年、富山県生まれ。学習院大学を卒業後、自動車情報映像の制作や自動車専門誌の編集に携わったのち、フリーランスのモータージャーナリストとして活動。幅広く市販車の最新事情を網羅するとともに、これまでプライベートでもスポーツカーと高級セダンを中心に25台の愛車を乗り継いできた経験を活かし、ユーザー目線に立った視点をモットーに多方面に鋭意執筆中。日本自動車ジャーナリスト協会会員。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 待望の新型スズキ『GSX-R1000R』が予告なしの初公開!「3色3様」往年のレーシングカラーで日本市場復活へ
  2. 世界初の「破壊不可能ホイール」って何だ!? テスラ向けパーツ手掛ける米メーカーが開発
  3. 「ミニGSX-R」をスズキがサプライズ発表!? 鈴鹿8耐マシン以上に「サステナブルかもしれない」理由とは
  4. 新型『ムーヴ』『ステラ』のコーナリング性能を向上、ブリッツの車高調「DAMPER ZZ-R」シリーズ
  5. 車検NGの落とし穴!? シート交換で絶対に知っておくべき新ルール~カスタムHOW TO~
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  3. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. ブレンボが新ブレーキ開発、粒子状物質を削減…寿命も最大2倍に
ランキングをもっと見る