【新聞ウォッチ】トヨタと新日鉄、上期鋼材価格2万円程度値上げで合意へ

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気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。

2010年6月10日付

●1億円以上の役員報酬開示、「拙速だ」企業反発(読売・8面)

●新日鉄、トヨタ向け鋼材2割上げで調整(読売・9面)

●菅内閣支持60%、投票先民主39%,自民13%本社世論調査(朝日・1面)

●スポーツ多目的車、小型SUV脚光、燃費向上、欧州で人気の兆し、環境規制受け、各社投入(朝日・12面)

●インド市場、米国車躍進、低価格・小型で人気(朝日・12面)

●日産小型SUV「ジューク」発売(毎日・7面)

●ブラザー中国工場でもスト、ホンダに続き、ミシン生産停止(産経・10面)

●強豪ラグビー部聖地移転、明大「八幡山」売却へ、新グランド多摩テック跡に(東京・1面)

●ガソリン価格2週連続下落、138円30銭(東京・8面)

●期間従業員、ホンダ採用再開、20カ月ぶり、主力工場で600人(日経・11面)

●自動車株下げ目立つ、思惑的な先物売りも(日経・16面)

●チャイルドシート使用56%どまり、検察庁など調査(日経・38面)

ひとくちコメント

新日本製鉄とトヨタ自動車が、2010年度上半期(4 - 9月)の鋼材価格について、2009年度に比べて、1t当たり平均約2万円(約2 - 3割程度)を軸に引き上げることで大筋合意したという。きょうの日経などが報じているが、値上げは2年ぶりになる。

自動車用鋼材の価格はこれまで年間ベースで改定を行ってきたが、主原料の鉄鋼石などの原料価格が急騰しており、今年度から値決め期間が従来の年度単位から3か月ごとに変更されたため、新日鉄などの鉄鋼各社は自動車メーカーなどのユーザーに対し、鋼材価格も3か月ごとの改定を要求してきた。

しかし、価格決定に影響力をもつトヨタ自動車は「四半期ごとでは見通しが立たない」などを理由に短期でのコスト変動を嫌ったことで、半年ごとの改定で決着する見通しとなった。

今回の交渉結果で、20年以上続いた年間ベースで価格を決めるシステムが崩れることになる。両社は、下半期(2010年10月 - 11年3月)以降の値決め方法などを詰めた上で、来週中にも最終合意する方針という。

鋼材の平均価格は09年度の7万5400円から上昇し、過去最高値だった08年度の10万4700円の水準になる見通し。乗用車1台当たり約1tの鋼材が使われており、約2万円程度のコスト増加要因となる。このため、自動車メーカーなどは値上げ分をどこまで吸収できるかどうかの体力勝負となる。

《福田俊之》

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