【テクノフロンティア】EVの概念を変える、キャパシタ活用法

エコカー EV
マックスウェル・テクノロジーズ/極東貿易、キャパシタ
マックスウェル・テクノロジーズ/極東貿易、キャパシタ 全 3 枚 拡大写真

EVの動力源と言えば電気エネルギー。燃料電池車もEVの一種だが、一般にEVと言えばバッテリーを搭載して、その電力でモーターを駆動する車。搭載するバッテリーの蓄電量で航続距離が左右されるから、車重やコストが目下のところ最大の課題。さらには大容量のバッテリーを搭載したとしても、それをフル充電する電力と時間を確保するのも大変だ。

[写真:マックスウェル・テクノロジーズ/極東貿易、キャパシタ]

そんなEVが直面している問題を、あっさりと解決しているEVがあることをテクノフロンティアで教えられた。キャパシタをバッテリーの代わりに使うことで効率良く電気エネルギーをモーターに伝え、運動エネルギーを回生できる。しかも、その変換による損失はバッテリーよりずっと少なく、反応も素早いことからエネルギーの回収率も高いのだ。

キャパシタとはコンデンサとも呼ばれる電流の安定器。一時的に電気を貯めておける性質があるため、電流の変動を吸収したり、ノイズを吸収する目的で使われているのが一般的だ。ところが大容量キャパシタが登場した現在は、短時間ならバッテリーの代替え品になるのである。

米国マックスウェル・テクノロジーズ社は、キャパシタメーカーとしては屈指のブランド。ディーゼルエンジンと組み合わせたハイブリッドバスに同社のウルトラキャパシタを組み合わせ、燃費を最大で70%も改善しているという。

そんな話を聞いたのはマックスウェル社の日本代理店である極東貿易のブース。マックスウェル社のウルトラキャパシタとモーターを駆動&回生制御するドライバ、充電コンバータとブラシレスDCモーターを組み合わせたパワートレインを展示していた。最初にキャパシタを充電すれば、モーターがフライホイールを回し、その惰性を回生して再び電気エネルギーで駆動することを繰り返す。ここではフライホイールを回しているだけだが、それでもエネルギー回収率は6割だというから、かなりの高効率だ。

中国ではキャパシタだけを動力源とした路線バスも走っているとか。2kmごとに停留所で停まった時に急速充電し、走り続けるのだ。充電時間は1分未満だというから、乗客の乗り降りを考えれば時間のロスも少ない。日本でも導入可能なシステムだけに、一気にEV路線バスが実現するというのも夢ではなさそうだ。

(テクノフロンティア:日本能率協会は7月21〜23日、東京ビッグサイトにおいて、「TECHNO-FRONTIER 2010」の総称のもと、専門展示会・技術シンポジウム・大会を開催する。エレクトロニクス、メカトロニクス分野における国内最大規模のイベント)

《高根英幸》

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