【新聞ウォッチ】お盆休みスペシャル…渋滞、円高、休み返上、悲惨な交通事故、そして フィットHV の値段

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気になるニュース・気になる内幕…今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップ、内幕を分析するマスメディアクルージング。

2010年8月16日付 お盆休みスペシャル

ラニーニャ現象とかの異常気象の影響による猛暑で、熱中症や夏バテの人も多くみられた今年のお盆休み。異常なのは厳しい暑さばかりではなかった。

●渋滞予想嬉しい誤算

お盆をふるさとや行楽地で過ごした人たちのUターンラッシュが昨日、ピークを迎えた。だが、「1000円高速」が土日に限定され、一部無料化の社会実験の影響も重なり、事前の渋滞予想では「ピーク時10キロメートル以上の渋滞が多発する」など、「渋滞は過去最大級」(産経8月8日付)とみられていた。しかし、日本道路交通情報センターによると、高速道上りは東北道の上河内サービスエリア(栃木)付近で午後、2度にわたり47kmの渋滞が起き、常磐道の水戸北インターチェンジ(茨城)付近でも一時47kmに達したものの、思ったよりはスムーズで過去最大級の大渋滞は避けられた模様である。

ドライバーにとっては“嬉しい誤算”だったが、大混雑を予想して弁当や飲み物などを大量に仕入れて特需を期待していたというサービスエリアの、お盆期間中の収支決算が気になるところだ。日経が7日朝刊で報じた「マイカー保有、初の減少」という記事と読み合わせてみると、渋滞予測に異変が起こっていることもが感じられる。

●駆け込み需要争奪で休み返上

嬉しい誤算といえば、元気を取り戻した全国の新車販売店。日経が11日付の朝刊でも取り上げているが、9月末のエコカー補助金切れを見据え、最後の追い込みをかけようと、お盆休み返上で営業を続けている販売店が多くみられたからだ。

実際、筆者も14,15の両日、都内近郊の販売店を回ってみると、トヨタ系の大半は店を閉めていたものの、日産やホンダ、スズキ、スバルなどは無休で営業を続けていた。しかも、普段は開店休業状態の販売店でも、家族連れなどが押し寄せ、商談中の光景も多くみられた。お茶の間でも「もし補助金が終了しても、スバルなら最大10万円を保証します」と、富士重工が流した浴衣姿で金魚すくいをしている人気女優の吉瀬美智子さんのテレビCMが蒸し暑さを癒やしてくれた。

スマートフォンや薄型テレビの部品として使われる半導体の需要増で、国内の半導体メーカーも、夏休み返上で工場をフル稼働させていると、読売(10日朝刊)などが取り上げているが、韓国・サムスン電子に追いつくには、日本勢の高コスト体質も課題と指摘している。

●15年ぶりの円高水準

お盆休み期間中で、自動車や電機業界などの関係者が最もヤキモキしたのは円の独歩高と世界的な株安の流れが続いていることだろう。11日の海外金融市場では円相場が一時、1ドル=84円72銭をつけ、1995年7月以来、15年ぶりの円高水準となった。12日の日経平均株価も一時、9065円94銭と、取引期間中の今年最安値を更新した。11日の産経、東京を除く各紙の朝刊は1面トップで「円、15年ぶり高値」と報じ、その日の夕刊は「東証、今年の最安値更新」(朝日)と衝撃的な見出しとなった。

「円高」や「株安」以外に1面トップなどを飾った「バス転落邦人3人死亡」(東京)も悲惨な衝撃的なニュースだった。日本時間の10日午前、米西部ユタ州の高速道路で日本人観光客14人を乗せた小型バスが走行車線から草地の中央分離帯にそれて横転。日本人客3人が死亡、12人が重軽傷を負ったという大惨事となった。その後の報道では、日本人の運転手が「疲れや居眠りが事故原因になった可能性がある」と伝えている。

海外での悲惨な交通事故はアラブ首長国連邦でも起こった。日本時間の12日午後、首都アブダビ西方タリフ付近で、プラント建設大手の「日揮」の現地駐在員ら4人を乗せたミニバンがトラックと衝突し、全員が死亡した。もし、衝突安全防止の装置が取り付けてあったら、惨事は未然に防げたのではないかと思うと悔やまれる。クルマの事故といえば、自民党石川県議だった森喜朗元首相の長男が、酒気帯び運転で、コンビニ店に突っ込んだという情けない事故も報じられた(8日朝刊、各紙)。

●フィットHV 気になる値段は?

さて、気になるのはお盆休み中の自動車メーカー関連の記事である。日経が11日朝刊で「トヨタ、イラン輸出停止、米制裁に配慮、日本勢追随も」と1面トップ報じた。また、その日に夕刊には「トヨタ車電子系欠陥なし、米当局中間報告得、大半、運転ミス」(読売、11日夕刊)と、リコール問題で悩み続けていたトヨタにとっては朗報が伝えられた。そんな中、「GMが再上場、あすにも申請」(日経、12日夕刊)と、米メディアが報じ、「政府管理の状態から脱する公算が大きい」と話題を集めた。

このほか、ホンダが10月に発売する小型車『フィット』のハイブリッド車(HV)の価格を「HVで国内で最も安い160万円前後にする方針」と8日の毎日朝刊が伝えた。記事では「ガソリン車のフィットに比べて約40万円高い程度に抑える」と、気配りした表現が興味深い。「40万円の差」が高いか、安いかは、ユーザーの感覚によって異なるが、16日の日経によると、「150万円台の価格が目標」としており、最終的な価格は未だ決まっていないとも受け取れる。発表直前まで、この先どんでん返しも予想される。

《福田俊之》

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