三菱自動車は14日、ヤマト運輸と商用電気自動車(EV)を活用した集配の実証試験を行うことを発表した。同日行われた共同会見で三菱自動車の益子修社長は、商用EVの市販化計画について言及し、「2011年末までに販売できるよう開発を進める」ことを明らかにした。
今回の実証試験では三菱の軽自動車バン『ミニキャブ』に、『i-MiEV』のパワートレーンを搭載した車両が用いられ、実際に集配業務を行いデータを収集・分析する。三菱はこうして得られたデータを活かし、商用EVの量産化をめざす。
発売時期は2011年末。航続距離を100km程度に抑えることで、高価な電池容量を少なくし価格を抑える。価格は200万円以下で販売するという。販売計画については「量産体制を整え、できるだけ早く年間1万台をめざす」と語る。
益子社長は商用EVの市場について、「もともと商用EVの要望はあった。商用車は、(自家用車よりも)EVの市場としては大きいかもしれない」とした上で、「補助金についてはまだ決まっていないが、特に立ち上がり時には補助金の効果は大きい。ぜひ導入して頂きたい。だが、200万円を切る価格で販売するためには自社努力を積極的にしていかなければならない」と語った。