[尖閣ビデオ流出]海上保安庁「慎重に調査」

自動車 社会 行政
鈴木久泰長官(5日、撮影=中島みなみ)
鈴木久泰長官(5日、撮影=中島みなみ) 全 4 枚 拡大写真

「私どもが撮影したものかどうか、今慎重に調査している」

鈴木久泰海上保安庁長官は5日夜の会見で、こう語った。額に流れる一筋の汗が、事態の重大さを物語っていた。

撮影ビデオを保管するのは、撮影した海上保安庁と、船長の処分を下した那覇地検だ。焦点は2つ。投稿されたビデオは本物なのか。そして、本物であればどこから流出し、何者が投稿したのか。

鈴木長官は5日午前1時頃に秘書官から報告を受け、2時過ぎに登庁して対応に入った。

本庁警備救難部からは、2人の職員が沖縄県那覇市にある第11管区会場保安本部と石垣海上保安部へ、午前6時の飛行機で向かった。さらに、連絡調整と情報システムの調査のために2人の専門官が追加派遣された。

百聞は一見にしかず。動画が本物かどうかは早期に判明すると思われたが、鈴木長官の発言は慎重だった。「ユーチューブの動画も見ましたが、余り鮮明な映像ではないので、ここは私どもの担当官がきちっと見比べて調査する必要がある」。

動画の音声では巡視船の職員の名前が聞き取ることができる。冒頭には撮影者の名前もある。「そのことは確認している」。言葉の語尾は消え入りそうだった。

調査は土日返上で続け、発表できる状態になれば「すぐに公表する」というが、その目途については明らかにしなかった。

外国通信社のアジア系記者は「調査結果によっては、中国との外交関係に与える影響も想像されるが」と質問した。「海上保安庁なので答える立場にない」と話す鈴木長官だったが、13日からはAPEC首脳会議が横浜で始まる。

《中島みなみ》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 狭い道! 制限1.7mでコンクリートブロック付き、道幅は5mあるけど?…東京都板橋区
  2. ニックネームは“赤いコスモ”、50年前に登場した2代目ロータリースポーツ【懐かしのカーカタログ】
  3. 【レンジローバー ヴェラール 新型試乗】ああ、紛うことなくレンジローバーだ…島崎七生人
  4. ダンロップのオールシーズンタイヤが安く買えるようになる?…独占禁止法の疑い
  5. トヨタ『ハリアー』6年ぶりのフルモデルチェンジへ…注目ニュースベスト5 2025年上期
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る