【COTY 選考コメント】輸入車が大賞をとる可能性を見いだした…こもだきよし

自動車 ニューモデル 新型車
インポートカーオブザイヤーを受賞したVW ポロ
インポートカーオブザイヤーを受賞したVW ポロ 全 7 枚 拡大写真

10点はVW『ポロ』に入れた。その理由としては、Bセグメントという大きさ、車格なのに上級車種を脅かす存在にまで魅力を増して登場したことが大きい。

ダウンサイジングという考え方のエンジンは、小さな排気量でコンパクトなエンジンでもスーパーチャージャーやターボチャージャーという過給機を使って、大きなエンジンと同じトルクを発揮するから、エコとパフォーマンスを両立できるという考え方だ。これをポロの全車種だけでなく他の車種にも広く展開しているところがVWらしいところ。

ハイブリッド車や電気自動車という特殊なモデルだけで展開するよりエコに対する効果は大きいはずだ。さらに日本車と比べても負けない価格設定もポロの魅力のひとつになっている。

BMW『5シリーズ』には6点、COTYを採ったホンダ『CR-Z』は4点、プジョー『RCZ』は3点、スズキ『スイフト』は2点入れた。

BMW5シリーズは『7シリーズ』と共用する部分が多いシャシーによって、快適性、静粛性は格段に向上している。長距離ドライブでも疲れないのが魅力。

ホンダCR-Zはエコとファンの両立を図ったコンセプトに4点を入れた。

プジョーRCZはスタイリングに魅力を感じ、乗ってもスポーツカーのようなおもしろさを感じさせる。スズキ・スイフトは国際的に通用するクルマだと感心した。今回のCOTYには関係ないが、間もなく出ると噂されるスイフトスポーツの登場によって、スイフトの魅力も増すだろう。

結果としてポロはインポート・カー・オブ・ザ・イヤーになったが、輸入車が日本カー・オブ・ザ・イヤーの本賞になれる少ないチャンスの年だったと思っていた。31回目のCOTYで大きな変革があるかと期待していたが、残念ながら空振りとなった。

こもだきよし|モータージャーナリスト
クルマ好きというより運転が好きなモータージャーナリスト。日本自動車ジャーナリスト協会副会長、BMWドライバー・トレーニングのチーフインストラクター、JAF交通安全委員会委員、警察庁各種懇談会委員などを務める。

《こもだきよし》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 日産、第3世代e-POWER向けエンジンに世界初技術…コールドスプレー工法バルブシート採用
  2. ジープ初の1.6リットルターボハイブリッド搭載、SUV『チェロキー』新型が四角い新デザインで登場
  3. あさひ、通勤向け電動アシスト自転車「OFFICEPRESS-e」モデルチェンジ…安全性と整備性を向上
  4. スバル『アウトバック』新型、約515万円から…年内米国発売へ
  5. シボレー コルベット 1340台をリコール…フロントスポイラーが保安基準に適合しない
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る