【日産 リーフ 発表】“賢い流動体”はヘッドランプから

エコカー EV
リーフ
リーフ 全 5 枚 拡大写真

日産自動車から20日より販売が開始される『リーフ』は、世界初の量産電気自動車(EV)ということで、そのデザインは幅広い重要性を持たせると同時に、EVとしてのアイコニックさをも兼ね備えているという。

グローバルデザイン本部プロダクトデザイン本部プロダクトチーフデザイナーの井上真人さんは、「デザインキーワードは“SMART FLUIDITY=賢い流動体”としました」という。その代表的な例がヘッドランプで、空力、歩行者保護要件、消費電力の少ないLEDの採用と、このヘッドランプひとつでいくつもの効果が得られ、かつ、アイコニックさも表現されているという。

まず「空力を非常に洗練させるということで(エンジンがない分)エンジンフードを下げた結果、ヘッドランプは照射面積もあるので、かなり飛び出す形になりました」という。しかし、そうすると(EVは音の発生源であるエンジンなどがないため)風切り音が聞こえやすくなるという予想が出来る。そこで「(ヘッドランプが飛び出した分を利用して)ドアミラーにあたる風を低減させることで、風切り音を押さえること、かつ、空力性能が向上するよう、ヘッドランプのデザインを考えました」。

歩行者保護要件では、「このヘッドランプは落下式で、ぶつかったときには下に落ち、ぶつかった歩行者の体を受け止められる構造になっており、これで欧州の歩行者保護要件はクリアしているのです」。さらに、「LEDを採用することで、消費電力は通常のヘッドランプの半分以下と、EVにとっては非常にメリットのあるものです」という。

井上さんは「昔から、青い目のクルマを作りたかった」と話す。「リーフは電気自動車なので、アイコニックなシンボルにもなると考え、ブルーリフレクションLEDランプを採用したのです」。これにより、リーフのイメージを喚起するブルーアクセントをもつ顔が完成したのだ。

《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 15歳から運転できる「小さいオペル」に興味アリ!「通勤用にこういうのでいいんだよ」など注目集まる
  2. 【スズキ ソリオ 新型試乗】乗り心地と静粛性はクラストップ、だが「損をしている」と思うのは…中村孝仁
  3. 日産 リーフ 新型をライバルと比較…アリア、テスラ、bZ4Xと何が違う?
  4. ついにハイブリッド化! 新型トヨタ『ランドクルーザー300』の発表にSNSでは「バク売れの予感」など話題に
  5. 伝説のACコブラが復活、「GTロードスター」量産開始
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
  2. 茨城県内4エリアでBYDの大型EVバス「K8 2.0」が運行開始
  3. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  4. 独自工会、EV減速でPHEVに着目、CNモビリティ実現へ10項目計画発表
  5. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
ランキングをもっと見る