三菱自動車は1月20日、新しい中期経営計画「ジャンプ2013」で、新興市場戦略強化する一環として新興国での生産能力を増強する。
新興市場戦略には、低価格・低燃費モデルが不可欠。新興市場で、現地調達率を引き上げるなどしてコストの安いモデルを現地生産することで、市場のニーズに対応したモデルを投入する方針で、新興市場での生産体制を強化する。
具体的には、タイに第3工場を建設して生産能力を増強する。タイ政府はタイ工場からの自動車の輸出を奨励しており、三菱自動車としてもタイを日本に次ぐ第2の輸出拠点と位置付ける。中国でも新しい合弁会社を通じて生産体制を増強する。ロシアの工場では、新型SUVを現地生産する。
一方、大きな成長が見込めない日米欧の先進国にある生産拠点は、販売台数計画に沿って生産体制を見直す。
具体的には、生産台数が低迷している米国拠点では、北米向けに加え、輸出もできるよう新しい生産モデルを投入する。
欧州の生産拠点では、欧州地域専用車の『コルト』の後継車投入中止を決定した。今後、抜本的な対策も検討する。
また、国内の生産拠点は日産自動車との軽自動車事業での協業で国内生産台数の増加と効率化を図る。