東北大学、高性能電気化学キャパシタを開発

エコカー ハイブリッド
開発したスーパーキャパシタの外観
開発したスーパーキャパシタの外観 全 3 枚 拡大写真

東北大学・原子分子材料科学高等研究機構の陳明偉教授の研究グループは、3次元ナノポーラス金属/酸化物ハイブリッド電極を用いた高性能電気化学キャパシタの開発に成功した。

高電力、高エネルギー貯蔵・供給に向けた次世代スーパーキャパシタとしての利用が見込まれている。

スーパーキャパシタ(電気二重層キャパシタ)は、優れたサイクル寿命を持った高電力供給元で、ボータブル機器からハイブリッド/電気自動車まで幅広く応用されている。だが、エネルギー密度は従来の電池や多くのアプリケーションで必要とされる値には及ばない。スーパーキャパシタ中の電極として、マンガン酸化物(MnO2)のような擬似容量金属酸化物を使うことが密度の向上には有効である一方、MnO2の電気伝導性の悪さにより充分な性能が出せなかった。

東北大学では、高性能スーパーキャパシタへの応用のための新規ナノポーラス金属/酸化物(Au/MnO2)ハイブリッド電極材料を開発した。このハイブリッド材料は、独立した3次元ナノポーラス金薄膜にナノ結晶MnO2を無電解めっきして得たもので、MnO2の電析量はめっき時間で制御が可能となる。

電気化学測定により、このハイブリッド電極材料は1160F/立方センチに及ぶ高い電力・エネルギー密度と、繰り返し使用に対する高い安定性を持つことが確認され、次世代のスーパーキャパシタの有望な候補になるとしている。

研究成果は2月20日発行の英国科学雑誌『ネイチャー・ナノテクノロジー』のオンライン速報版に掲載された。

《レスポンス編集部》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. そのホイール、何年使ってる? 知られざるアルミホイールの寿命と見極め術~カスタムHOW TO~
  2. 2人乗りの特別なトヨタ『シエンタ』登場に「日本一周したい」「こういうの欲しかったんだよ」など反響
  3. 約10万円で200km以上走るEVバイク登場に「現実的な選択肢」、ベトナムから日本上陸に期待の声
  4. ダンロップのオールシーズンタイヤが安く買えるようになる?…独占禁止法の疑い
  5. ファン必見!『ミニGSX-R』は1000台注文あれば販売される!?「鈴鹿8耐」最注目の“スズキの隠し球”
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る