【計画停電】九州電力でも可能性

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東京電力の計画停電が、夏の電力消費のピーク時に、他の地方にも波及するかもしれない。東京、東北に続く計画停電があるとすれば九州電力だ。東日本大地震の影響もない九電で、なぜその可能性が浮上したのか。

九電の眞部利應社長は「計画停電を実施するとは断言できないが、可能性は否定できない」と、会見で話した。

九電には玄海(佐賀県玄海町)と川内(せんだい・鹿児島県薩摩川内市)の2つの原子力発電所がある。現在、定期検査中で運転を休止しているのは玄海の2号機と3号機だ。福島原発事故がなければ、2号機は3月下旬から、3号機は4月下旬に運転再開を予定していた。

しかし、「福島原発の事象が安定しないこと」や「政府が安全対策を検討していること」を理由に、九電は運転再開を延期。目途はたっていない。

九州全域をエリアとする九電の夏の電力消費のピークは1700万kW。休止中の2号機と3号機は合わせて173万9000kWの出力があり、ピーク時でも約10パーセントをまかなっている。この不足分は火力発電で埋め合わせをしなければならない。

「火力発電で代替するとすれば、石油がいる。新たな調達がすぐにできるかわからないため、供給力はギリギリになる」(眞部社長)

玄海の運転再開は、九電の判断で国の最終検査を受けることを延期した。東日本地震や津波後の新たな安全対策が示されない限り、動いていない原発を再稼働させることは簡単ではない。

《中島みなみ》

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