次世代鋼製車、ハイテン比率97%で車重35%軽量化

自動車 ビジネス 企業動向
FSC予想図
FSC予想図 全 1 枚 拡大写真

ワールド・オート・スチール(WAS)は、2015~20年に想定する次世代車体の基本仕様を選定するフェーズ2で、車体の詳細設計を完了した。

WASは、ワールド・スチール・アソシエーション(世界鉄鋼連盟)の自動車分科会で、世界の鉄鋼メーカー17社で構成する。現在、自動車の軽量化によるCO2削減と安全性向上に鉄鋼材料を通じて寄与するため、超軽量車体開発プロジェクトを推進している。

プロジェクトは08年から次世代鋼製環境対応車(FSV)プログラムを立上げた。フェーズ1では、15~20年に想定される次世代車の車体について4人乗の電気自動車(BEV)・プラグインハイブリッド車(PHEV)、5人乗のプラグインハイブリッド・燃料電池車(FCV)の4つのケースについて技術的な仕様を検討、4つのケースそれぞれの性能、20年時点での実現可能性、コストに基づいて車体の駆動系を選択し、BEVおよびPHEV20の4ドアハッチバックの「FSV1(小型車)」、PHEV40およびFCVの「FSV2(中型車)」の2つの仕様を決定した。

今回フェーズ2では、FSV1(小型車)のBEV(電気自動車)を対象に、ホワイトボディーの詳細設計と最適化を実施し、新たな車体構造を開発・提案する。設計では、ホットプレスやロールフォーミングを従来以上に活用することで、ハイテン(高張力鋼板)材比率を重量ベースで97%まで向上する。このうち、約半分を980MPa以上のハイテン材とする。

この結果、ホワイトボディ重量は188kgと超軽量化を実現、同クラスのガソリン車に比べて35%の軽量化を達成した。また、この車体は、現時点での世界最高レベルの安全・環境基準を満たすレベルとしている。

WASでは今回の研究成果を自動車メーカーに評価してもらいながら実用化に向けた取組みを継続する構え。

《レスポンス編集部》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

アクセスランキング

  1. 1回あたり300円、10分で施工できる凄技コーティング、洗車機との相性も抜群『CCウォーターゴールド』が選ばれる理由PR
  2. タイヤブランドGTラジアルよりオールシーズンタイヤ「4シーズンズ」発売
  3. ホンダ ヴェゼル 改良新型、純正アクセサリーで“自分らしさ”を表現する
  4. ホンダ『イエ GTコンセプト』が初公開、4ドアクーぺEVで中国トレンドに真っ向勝負…北京モーターショー2024
  5. ニュルブルクリンクで試験中を捕捉!! トヨタ・スープラの最高峰「GRMN」
  6. これまでの日産車とは全く違う!? しかもPHEV!な『エヴォ・コンセプト』…北京モーターショー2024
  7. アルファロメオ『ステルヴィオ』後継モデルは、大容量バッテリー搭載で航続700km実現か
  8. マツダ、電動セダン『EZ-6』世界初公開、24年発売へ SUVコンセプトも…北京モーターショー2024
  9. ディフェンダー 最強モデル「OCTA」、V8ツインターボ搭載…7月発表へ
  10. 疲れ知らずのドライビング体験!シート交換がもたらす快適性の秘密~カスタムHOW TO~
ランキングをもっと見る