15日に日産から発売された『ラフェスタハイウェイスター』はマツダ『プレマシー』のOEMモデルである。しかし、一見したところ、プレマシーの特徴がほとんど見られない程デザインが変更されていることに気づく。
グローバルデザイン本部プロダクトデザイン部プロダクトチーフデザイナーの秋山芳久さんは、2つの柱を考えデザインしたという。「ひとつは、日産らしさを表現すること。これはOEMのモデルをデザインするときに常に考えることです」。そしてもうひとつは、「日産のミニバンの中のハイウェイスターというラインナップであることです」。
特に今回は、もとのモデルが独特のフロントマスクや、サイドの“NAGARE”デザインという強い個性があったので、フロントマスクを変えてもなおサイドのインパクトが強く、個性を出すのは難しかった。しかし、「両社トップダウン的にここは変えないとこのOEMとしてのプロジェクトはWin-Winにならないという決断がありました」。つまり、スタート時点でかなりの変更が決定していたのだ。
その結果、「フロントフェイスは、『エルグランド』、『セレナ』、『ラフェスタ』と日産ミニバンしての統一感を持たせつつ、サイドもエルグランドのZラインをうまく表現が出来ました」。特に、そのサイドに関しては、ドアパネルが全く違うことから、「フロントとリアのフェンダーのラインを、うまくつなげて表現するのに苦労をしましたが、違和感なく仕上がっていると思います」と話す。
最後に秋山さんは「全体的にかなりOEMのクルマとは違うクルマに表現が出来たと思います」と仕上がりに自信を見せた。