トヨタ伊地知専務、今回の円高がこれまでと異なる理由とは…

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トヨタ プリウス(北米仕様)
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トヨタ自動車の伊地知隆彦専務は、2011年度第1四半期の決算発表会見で、過去最高水準で推移する円高について「国内でのモノづくりの限界を超えている」と改めて述べた。

伊地知専務は輸出産業として「円高との戦いの歴史で、どこまでも変動に対応していくことが宿命」としながらも、今回の円高が従来と異なる点として「そのスピード」を挙げる。2万ドルのクルマの場合、1年前と比べれ30万円の粗利が吹っ飛んだ計算になることから「1円や10円単位で原価低減しても、為替変動のスピードに対応できない」と嘆く。

また、ライバルメーカーのレベルアップがトヨタを苦しめる。「従来の急激な円高では、値上げで粗利は改善できた」。トヨタのライバルは日系自動車メーカーで条件も同じだった。それが韓国のヒュンダイ自動車などが台頭、「品質、コスト、技術力でトヨタに勝るとも劣らない自動車メーカー」の登場によって簡単に値上げできる状況に無い。

ただ、伊地知専務は「(安い)労務費など、コストの比較ではヒュンダイ自動車に負ける。(トヨタとしては)圧倒的な技術力で戦うしかない。日本のインフラやサプライヤーの基盤などは、まだ日本が頭一つ抜けている。国内で300万台を生産し、国内のモノづくりを守りながら円高に対応していく」と国内生産を死守する決意を示した。

《レスポンス編集部》

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