【レクサス GS 開発ストーリー】高級車のインテリアはシンプル

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レクサスGS
レクサスGS 全 7 枚 拡大写真

レクサスから発表された2代目『GS』は、インストゥルメントパネルがデザインだけでなく、構成・構造が全く変わったという。

デザイン本部レクサスデザイン部主幹の稲冨克彦さんは、「12.3インチの横長ワイドモニターをど真ん中に置いたので構成は全く変わりました」と語る。

さらにこのディスプレイが、センターコンソールにあるコントローラー(『RX』から始めたハプティック技術を採用)で操作し、タッチ操作ではなくなったことで、モニター部分とセンターコンソールが分離された。

「その時点でこれまでの直で(上から下へ)流す造形はやめたのです。ガラッと変わって見えると思います。縦基調を横基調に変えたのは一番わかりやすい変え方ですが、代わり映えを狙ったわけではなく、必然です」と機能を軸として考えていると強調する。

また、「センターの時計はプレミアム系のクルマではよくある手法で、ど真ん中に僕らも入れちゃいました。真っ向勝負ですから」と笑う。

室内照明にもこだわりを見せる。「LEDをドアのトリムの下にも間接照明として入れました。光源を変化させるのが目的です」とし、「クルマに乗り込む前はドアハンドル周りを照らし、今度は、乗り込むと光の加減がどんどん変わる。走り出すときには、これまで明るかったところは暗くなるなど、自然に自動調光しているのです」。

稲冨さんはこれを“タイムインデザイン”と呼ぶ。「おもてなしです。単に光りました、ではなく、光らせたいときに光る。あとは出しゃばらないで、気づくと運転に集中できるようにしました」。

稲冨さんは、「使いやすさや気持ちいい空間はそうそうない。それを素直に考え直しました。原点回帰かもしれませんし、若干クラシックという人もいます。しかし、それは悪い意味ではなく、落ち着ける内装を持ったんだね、ということなのです。高級車はそんなに変なことはしていなでしょう? 構成はすごくシンプルですが、本当にいい素材や、本当の革や木を使うと変な形にならないものなのです」とした。

《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

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